紙の本
リーダーシップとは
2017/04/21 16:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ブレーブス坊や - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本を読むとリーダーシップの定義やイメージが大きく変わります。
確かに、組織に変革を与えるという意味では、本書で示されるようなマネージャが沢山いる組織は強く、トップリーダーが十分機能しなくても、組織の変革・推進が進むと思います。それぞれが、このような形で力を発揮することは、リーダーシップを発揮することなのだ、と理解できます。
自分にはリーダーシップが不足しているのではないか、と悩む若手や中堅、業務遂行能力が高くても目だった同僚に一歩出遅れていると感じている人には、自分の進むべき道を考えるうえで最適です。
また、強固なリーダーシップを取っている経営者や組織トップにも読んでほしい内容です。
アメリカの職場や組織が舞台になっているため、事情が分かりにくく少し読みにくく感じると思いますが、著者の意図することは理解できると思います。
邦訳は、少し直接的に感じます。例えば、「ルールを拡大解釈する」という翻訳は、良いのでしょうか。
少し違和感があります。
原文を読んでいませんが、規則を柔軟に適用する等に意訳する方が誤解は少ないと思いました。
それでも、星4つの評価です。
マネジメントとリーダーシップについて深く考える機会を得ることが出来る一冊です。
投稿元:
レビューを見る
開始:20070310、完了:20070310
一般的なヒーロー型のリーダーシップ論とは一線を画している。
焦点を目立たない普通の人が直面する問題に焦点を当てている。
そうした中で、倫理観を持つ普通の人がどう行動するのか、
というところから静かなるリーダーシップを定義している。
静かなるリーダーシップとは、ヒーロー型リーダーシップとは
異なり、リスクをとらずに(保身をとりながら)、それでも自分の
価値観、倫理観に従って問題に対することである。
たしかに、世の中を動かしているのは実際にはこうした無名の
人たちなので、ここに焦点をあてるというのは面白い試みだと
思う。しかし、事例に際しても、「答え」が書いているわけで
はないので、いまいち捉えどころがないともいえる。
全体的にはそれほど面白みのある内容ではなかった。
以下メモ。
無数の無名の人が世界を毎日動かしている。
真のリーダーとは、忍耐強くて慎重で、
段階を経て行動する人、犠牲を出さずに、自分の組織、周りの人々、
自分自身に正しいと思われることを、目立たずに実践している人。
タイレノール事件、1982年。7人なくなる。J&Jはただちに
大胆な対策。
世界を動かして変革するのはこうした静かなリーダーシップ。
本書の目的は、自分の価値感に基づいて生きながら、
自分のキャリアや評判を危険にさらすことなく、困難で
深刻な問題を引き受けたい人々に有益で実践的な発想を提供すること。
現実主義者。
(例)オルソン医院長、副医院長のリチャード・ミラーがセクハラをした。
ミラーに辞任をせまったが翌朝の新聞で不当な解雇と記事がでた。
人生とは、後ろを振り返れば理解できるが、前向きに生きなければならない。
「計画に頼るが、計画は信頼しない」byアイゼンハワー大統領。
(例)大手製薬会社の営業マン
新しい営業キャンペーンは違法行為すれすれ。
給料や昇進の機会は逃したくないが法律違反もしたくない。
会社は自分を助けてくれない。
「いちゃもんゲーム」
誰かがジョン・F・ケネディやマーティン・ルーサー・キング牧師をほめたら、
ゲームの参加者はこの2人は浮気をしたといえばいい。
コルテスは世界全体を変えようとはしなかったが変える術もなかった。
会社の事業方法を大々的に変更できる立場ではなかった。根本的な事実。
(例)2人の子供をもつシングルマザーを解雇することに。
解雇の決定は倫理問題でもある。救命ボートに乗れる人数は限られている。
ある人は仕事を確保してある人は失うのだ。
静かなリーダーは会社を辞めずに戦う道を選ぶ。しかし無謀な戦いはしない。
飛び込む前に周りを見回すだけでなく、熟考して計算する影響力を
必死で賢く使おうとする。
静かなリーダーは、簡単に規則を曲げはしない。
少しずつ徐々に行動範囲を広げる。
2人のうちどちらが本当の母親であるうかを判断するために、ソロモン王
は子供を半分に切ることを提案した。赤ん坊の本当の母親はその恐ろしい
考えに泣き出し、子供をあ���らめると言った。
これこそソロモン王が待っていた反応だった。強烈な価値感、
倫理観、深い信念を持つ人々は、これらが危機に瀕している際に
策を弄さないものだと王にはわかっていた。
静かなるリーダーは二者択一の発想をしない。
静かなるリーダーは感情を抑える気はないが、できる限り効果的に感情を
コントロールしながら周りにつたえる。
目的は自分の役割を果たすだけ。
自制、謙遜、粘り強さの3つがかかせない。
リーダーシップに保身と倫理を組み込んでいる。
投稿元:
レビューを見る
タイトルを見ると”目立たないが立派な人”の話かと思うがそうではなく、内容は処世術に近い。
現実的な形で、事を荒立てることなく問題の対処をするには・・というビジネス倫理の本。
基本的には、他人の反応は予想外のものなので慎重になるべきだ、複雑なものを複雑なものとして受け止めよ、というもの。
そこまで目新しい内容ではないと思うが、事例を読みながら気をつけるべきことを再確認できる。
34頁、「多くの場合、人はきまぐれで、自己の利益を追い求めるにも、間接的になったり、後手になったりする」などは、他人が予想外の反応をすることに対しての現実的な見方。
さほど練られた内容ではない。
投稿元:
レビューを見る
松下幸之助は、非常に優秀な人は、
会社を立ち上げるような大きな仕事をする可能性を持っているが、
その半面、会社をつぶすような失敗をする可能性も持っている、
と言っていました。
つまり、優秀な人は優秀なゆえに、
独断で判断するために、
時に大きな失敗をするということです。
この本は、大胆な決断をする優秀な人(リーダー)
も必要であるが、静かなリーダーも
組織には必要である、と考える一冊です。
・実践的なリーダーは、難問に直面してもすぐに
「答え」を出すのではなく、従来のリーダーシップとは
まったく違ったことをする。すなわち、問題に突進するのではなく、
何とかして時間を稼ぐ方法を考えるのだ。(p69)
■静かなリーダーというものは、
大胆不敵なリーダーとは違い、
非常に慎重です。
考える時間を稼ぎ、
環境を調査し、
妥当な判断と配慮をします。
・これらの人々には、自制、謙遜、粘り強さという
三つの平凡な特徴がある。(p198)
■大きな組織においては、
調整型のリーダーが必要となるようです。
急激な変化は起こさないが、
組織内の対立を調整し、
正しい方向に導くリーダーも必要なのでしょう。
静かなリーダーは、上司が不正を行っている時に、
部下がその上司に不正の事実を付きつけて批判して
会社を飛び出しても、影響力を行使できはしないと考える。・・・
飛び込む前に周りを見回すだけではなく、熟考して計算する(p109)
・なすすべがないときには、一歩下がってみることである。
時には、問題が複雑すぎる・・・このような場合、道徳的に
責任ある行動とは、時間を稼ぎ、適切な人間に問題を対処させる
ことである。(p129)
■何の仕事でもそうですが、
間違いのない判断をするということは、
なかなか難しいものです。
自分がよく知っていることであれば、
自分だけで判断しても問題ありません。
しかし、すべての仕事を深く知ることは、
なかなか難しいのが実際です。
ですから、仕事に責任を持っている人は、
いかに正しい判断をするか、衆知を集めるには
どうすればいいか、常に考えているのです。
■私は、特に重い責任を負っている人は、
この正しい判断をする技術というものを
大いに考えなければならないと思います。
つまり、一つの判断をするにあたって、
自分の考えをどの程度重視するのか、
自分の考えに間違いがないかどう確認するのか、
ということです。
いいかえれば、自分の深く考えた結論を持ちながらも、
そのマイナス面も知る努力をして、
総合的に良い方向で決断ができる仕事の進め方、
これが責任者としての大切な一つの技術といえるのでしょう。
■もし、そのような技術に関心をもたず、
自分の考えに固執し、これは間違いない、
これをやればいい、と強制するとすれば、
組織にとっても大きなマイナスでしょう。
物事の判断には100%正しいものは
ありません。プラスとマイナスがあり、
プラスを生かして、マイナスを最小限にする
配慮が必要なのです。
日々の判断において、
常に正しい判断ができるように努力することは
いうまでもありませんが、自分の実力を上げつつ、
衆知を集める工夫をしていくことが
とても大切だと思います。
投稿元:
レビューを見る
リーダシップって
前面に立って
なんか
引っ張る
アニメで言うと
ドラゴンボールのごくうとか
ろくでなしブルースの前田とか
ワンピースのルフィとか
なんか
少年アニメばっかりだなぁ。。。
そんな絵を
想像すると思います
リーダーって
そういうもんなんだよっていう風に
洗脳されているからね
んで
この本は
その
洗脳を一気に覆してくれます
冒頭の文章にしびれます
これ
人間の理想を貫こうとする人のうち、大衆の目に留まる行動を起こせる人はごくわずかしかいない。
その他の人は全て、人目につかない小さな行いに甘んじている。
しかし、そうした小さな行いの積み重ねは、大衆に広く認められる行動よりも、何千倍も強いのだ。
小さな行いの積み重ねが深い海洋なら、大衆に認められる行動は、その海洋に浮かぶ波の泡のようなものである。 だってさ人に認められるために生きるわけじゃないし人から称賛されるために生きるわけじゃないのになんか人から認められたり、賞賛されたりすることって素晴らしいそういう人間は価値があるそういう人間になりなさいよって教わったりそういう人間に憧れたりっていう印象がありますよねでも、そうじゃないんだなぁって別に目立たなくったって人から称賛されなくたって認められなくたって価値のある一歩一歩が小さな行動の積み重ねがすごく大切なんだって改めて思いました。まぁ当たり前っちゃ当たり前なんですけどねーあと良かった文章は
複雑な問題に直面すると、忍耐強さと粘り強さをもって、自分が何を知っているのか?
何を学ぶ必要があるのか?
誰からの支援が必要なのか?
を理解しよう。
ってとこですかね、
外国人のたとえ話が多い本は嫌いなので
ほとんどはしょって読みましたが
それだけでも
価値のある本でした。
忍耐と粘り強さを持って
困難なことが来ても
できる
って先ず声に出して
可能性を探っていく
糸はなかなか見つからないかもしれないけど
焦ることなく
コツコツと
やり続けてれば
きっと
解決できる
そう思います。
それにしても冒頭の文章は良かったなぁ
ほんと
最高傑作ですね
投稿元:
レビューを見る
生きていく中で、人それぞれ何らかの問題に直面する事があると思います。それは、どんな規模でもグループを管理する責任ある立場にいる人には比較的多く訪れる事だと思います。問題が発生したその時、いかにリーダーシップを発揮しリスクヘッジを行なえるかが円滑な組織運営の鍵になってくると思います。この本には様々なケースによって、そしてその人の立場や人脈によって解決策が描かれています。責任ある立場にいる人には疑似体験でき、様々な視点から行動分析がなされていますので、おすすめの本です!
かなり勉強になります。
投稿元:
レビューを見る
レビューはブログにて
http://ameblo.jp/w92-3/entry-11170675670.html
投稿元:
レビューを見る
一般的に、「成功しているリーダー」と聞くと、
カリスマ的、あるいはヒーロー的な
イメージを持つのではないでしょうか。
本日ご紹介する本は、
それらとは逆のイメージを持つタイプの
リーダーについて論じられた本です。
ポイントは
「じみなリーダー」
です。
”じみ”ってどんな感じでしょうか。
犠牲を出さずに、周りの人々や自分に取って正しいと思うことを、
目立たず、忍耐強く、慎重に、段階を経て実行する。
”じみ”なイメージができたでしょうか。
「自分でやろうとしない」
複雑な問題に直面すると、自分でやろうとするのではなく、
「何を学ぶ必要があるか」「だれの支援が必要か」
をまず、理解しようとする。
そして、状況を深く掘り下げて考え、
情報を収集して、他の人々に相談する。
問題が大きければ大きいほど、
自分一人でやろうとすると失敗します。
「少しずつ広げる」
大問題を連続性のある小さな段階や課題に分け、
1つずつ取り組む。
そして、探りを入れながら、
徐々に少しずつうまく言っている部分を確認し、
行動範囲を拡大していくのが、最も速い改善方法。
ルールだけ決めても、うまくいくものでは
ありません。
「妥協する」
妥協というと、いいイメージがありませんが、
ここでは、「白黒のような二者択一の発想をしない」
ということです。
やりたいことを実現するには、
関係者にも納得してもらわなければいけません。
しかし、たいていの場合、人それぞれ価値観が異なります。
関係者の要望とやりたいことの妥協点をみつけて
最善の方法を見いだし、少しずつ実効していく。
妥協を考えることが、目的を達成する最善の方法になる
場合もあります。
ぜひ、読んでみてください。
◆本から得た気づき◆
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
平々凡々とした日常の努力を忍耐強く積み重ねると、ほぼ全てのことが達成できる
大問題を連続性のある小さな段階や課題に分け、1つずつ取り組む
「信頼しても切り札は残しておく」=信頼しすぎるのは、信頼しすぎないのと同様に危険である
影響力には「評判」と「人間関係」という無形の要素が2つある
探りを入れながら、徐々に少しずつ行動範囲を拡大していくのが、最も速い改善方法
妥協を考えることが、目的を達成する最善の方法である
静かなリーダーは二者択一の発想をしない。作戦を実行できる余地は数多くある
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆目次◆
第1章 現実を直視する
第2章 行動はさまざまな動機に基づく
第3章 時間を稼ぐ
第4章 賢く影響力を活用する
第5章 具体的に考える
第6章 規則を曲げる
第7�� 少しずつ徐々に行動範囲を広げる
第8章 妥協策を考える
第9章 三つの静かな特徴
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆マインドマップ◆
http://image02.wiki.livedoor.jp/f/2/fujiit0202/309834978e1d5707.png
投稿元:
レビューを見る
「静かなリーダーシップ」についてケース例を紹介している。
静かなリーダーシップというのは定義付けが難解で、明確な定義は紹介されていない。
組織にいながらジレンマに直面した時に、どのように振る舞うか。
忍耐力高い現実主義者が大きな組織運営上の問題にぶつかったとき、己のリターンを確保しつつリスクコントロールして妥協点を確保する、という振る舞い方がロールモデルになっている。
2002年に出版された本なのだが、静かなリーダーシップという言葉はこの本を読むまで聞いたことがなかった。
ちょっと「静かなリーダーシップ」という単語がイマイチだったのかもしれない。静かなリーダーがなしている行動は、チーム内役割でいうとコーディネーター(調整者)の役割だと思うがどうなんだろうか。
投稿元:
レビューを見る
大きく目立つリーダーでなくても、静かにリーダーシップを持っているリーダーもいるのだ。むしろ、静かなほうが好ましいことも多々あるということを学んだ。
投稿元:
レビューを見る
Leading Quietly ― An Unorthodox Guid to Doing the Right Thing, http://www.seshop.com/detail.asp?pid=3130
投稿元:
レビューを見る
真のリーダーは組織における自分の影響力を考えず、道徳的基準をガイドラインとしたビジョンで動く。一方、静かなリーダーは打算的で了見が狭いように見え、高尚さも感じられない。さらには、人の心を鼓舞することも無い。
相手と自分の最大公約数的利益を得る為の処世術。特に中間管理職向け。自分が持ちえる可能な限りの影響力の使い方。倫理的に正しい事をすることは、時に虫歯治療の為に歯医者に嫌々行くような気持ちと似ている。痛みを極力減らす為に最善の努力をする。
冷笑主義ではない現実主義。時には必要な牛歩戦術。勉強になった。
投稿元:
レビューを見る
「静かなリーダーシップ」
ヒーロー型ではない、支援型、サーバント型のリーダーシップみたいなものかと思って読んだら、かなり違った。自分の価値観と組織の現実との間で、擦り合わせ(妥協)を行いながら、自分のキャリアを危険にさらすことなく、地味に粘り強く努力を続ける人のこと。
という意味では、これまでのリーダーシップ論とは、かなり違う観点ですね。
日本型の調整型のマネジャーとどうちがうのか?など、いろいろ考えながら、読んだ。
中間管理職にとって、自分の価値観を守りつつ、危機的ななかでも、組織の現実を冷静に踏まえながら、着実に変革を行っていく方法論かな?
投稿元:
レビューを見る
従来のリーダーシップ論は、偉大で強いヒーロー型のリーダー像を強調してきたが、本書はそれとは異なる「静かなリーダー」について書いてある。組織内の日常的な問題解決に有効。
投稿元:
レビューを見る
via fkino blog
私は前から、アジャイルやプロジェクトファシリテーションに関する取り組みについて「自分のまわりを良くしたいし、それだけでいい。俺、ジコチューだし」と公言しています。
そんな私はこの本を読んでかなり勇気づけられました。「それでいいよねー」と。
「風向きを読む」というメタファーは、気球乗りの私にとって、とてもイメージし易かったのが印象的。
他にもたくさん付箋をつけました。結びの一文がステキ。
「これらの努力は、歴史の本に記載されることも、見出しになることもないが、すべて重要なのである。このように来る日も来る日も、無数の目に見えない小さな努力を続け、今日も静かなリーダーは世界を向上させている」