紙の本
ママ最高
2016/04/23 22:08
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投稿者:ケロタンくんです - この投稿者のレビュー一覧を見る
楽しくて楽しくてすぐに読めてしまいました。
ママは最高です。簡単なようでなかなか手ごわい。
こんな姑はお断りかな、です。
紙の本
ママはなんでも知っている
2017/05/18 20:13
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投稿者:J・P・フリーマン - この投稿者のレビュー一覧を見る
基本的には警察勤めの息子がママに事件の話をして、ママがそれに対していくつか質問をするだけで真相を導き出すというストーリー。登場人物はわたし、嫁、ママ、上司の警部だけなのだが彼らのやり取りを見ていると面白い。ママは人間心理の面から事件を推理するのだが、話の中にいくつか矛盾点が含まれる事件もあるので、それは読者も一緒になって推理を楽しめることができると思う。
紙の本
逆に言えば”警察奈何も知らない”ということかな。
2015/09/12 08:59
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投稿者:アーチャー - この投稿者のレビュー一覧を見る
良くも悪くも時代を感じさせる部分が多々あるが、ママが刑事の息子の話を聞いて、事件の真相を導くという展開なので、どこかのんびりとした印象を受けます。その意味ではどこでも&いつでも気楽に読めるミステリー作品だと思います。
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安楽椅子探偵ものの名作。
最初に知ったのは何がきっかけだったか、確か『桜庭一樹読書日記』のどれかだと思うのだが、よく覚えていない……当時はポケミスの1冊として紹介されていたことは覚えているが、今回、ハヤカワ文庫補完計画の1冊として文庫化された。法月綸太郎の解説によると都筑道夫も本作を絶賛していたらしい。
警官である主人公が説明した事件を、ママが鮮やかに解決する……というシンプルな構造。ママの質問は一見、事件と無関係に見えるが、最後にその意味が解るという仕掛けになっている。その合間に、ママのお説教や、嫁・姑の軽い意地の張り合いが挟まれて、ストーリーに彩りを添えている。
『ママは何でも知っている』というタイトルも秀逸。
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安楽椅子ものの最高峰ということで復刊を機に読んでみました。
読んでなるほど。どのお話でも、ママが幾つか質問をするだけで事件が解体、再構築されていき、あっと驚く真相が用意されています。
その過程で披露されるロジックは素晴らしいの一言。とくに冒頭の表題作は口紅の違和感から怒涛の推理が展開され、全く予想外のところに着地する短編のお手本のような傑作です。
また、嫁姑問題に息子離れ出来ない母というミステリ以外の要素も大変面白く、退屈することはありませんでした。
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短編集がいいなという時がある。
暑い、気圧、などなどで、長いのや重いのが無理な時、色々な作家の作品を集めたものではなく、シリーズにどっぷりはまりたい時、だが絶対に面白くないといやな時、私は強くこれを勧めよう。
タイトルくらい聞いたことがあるのではないか?
「安楽椅子探偵」の名作として有名なシリーズである。
「安楽椅子探偵ってなに?」
うむ、もっともな質問だ。
事件現場に行くことなく、居合わせることなく、話を聞くだけで、誰がやったか、なぜやったか、解いてみせる探偵のことである。
そういった探偵が出てくるミステリを、「安楽椅子探偵」「安楽椅子探偵もの」と呼ぶ。
その名作がママだ。
語り手デイビッドは殺人課の刑事である。
週に一度、妻と一緒にママの夕餉に呼ばれるのだが、その時、今扱っている事件について話す。
するとママは『警察を何週間もきりきりまいさせた事件を夕餉の卓であっさり解決してしまう』(11頁)のである。
バラバラの死体や、演出された死体――菊人形の上の首や、水面から足が生えているような死体――ハデな殺人は、ない。
といって、家の前で毎朝犬に糞をさせるのは誰か、メガネはどこに行ったのか、というような日常の謎でもない。
ちゃんと人が死ぬ。
登場人物が少ないので、肝心なところで、ええと、誰だっけ・・・・・・と、戸惑うことがない。
一話完結なので、どこから読んでもいい。
給仕がなぜ常連客を毒殺したのか?
5歳の少年が殺人を犯したのか?
音楽のためにこのオペラファンは殺人を犯したのか? ・・・・・・
8編の話がここにおさめられている。
通勤電車や、細かい空き時間に読むのにぴったりだ。
ロースト・チキン、ヌードル・スープ、牛肉の蒸し焼き、ネッセリローデパイ、・・・・・・
ママのつくる料理に酔いしれつつ、誰が犯人か頭を絞るのは、なかなかよい時間ではないか。
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安楽椅子探偵もの。
『ミミズクとオリーブ』の妻や、ミズ=マープルなど家庭や小さな世界で生きている女性が、「人の営みや心の動きは変わらない」とばかりにお料理や編み物をしながら、謎を解くスタイルは同じだが、基本上品な科のご婦人たちと比べると、この『ママ』は一味違う。
ブロンクスに住むユダヤ系の未亡人は、がみがみうるさいし、大学出の嫁の鼻をへしおるチャンスを常に見逃さない、ママっていうよりおふくろ、いや『オカン』だ。大阪の下町に住んでいる豹柄着ている系の。
息子がママの様子うかがいに週末一緒にとるディナーの席で、警察官である彼が冤罪を産みかけているのを少ない質問で阻止するのである。
洗練されていないし、意地悪なところもあるんだけれど、涙もろく感動やさんのママがあざやかに事件を料理していくさまはスカッとする。
内緒にしていたはずのテストの点数がなぜかばれていたり、友達と喧嘩した日の夜の夕食が自分の好物だったりとママは何でも知っている。
最後の『ママは憶えている』は若き日のママのママが愛する娘の危機にママの上をいく頭脳を駆使して奮闘する様が描かれているが、デイヴィッドがいつか生まれるかもしれない子供に同じようにできるかははなはだ心もとないと思いつつも、似たような繰り返しはあるんだろうなと思わせる。
専門的な知識はほとんどいらない、肩の力を抜いて楽しめるシリーズ。
あと、翻訳家のプロフィール、名作中の名作ばかりを訳していてすごい。
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少し前のアメリカのミステリー、「ブロンクスのママ」シリーズから、短編8編を収録した新刊。毎週金曜日の夜、刑事のデイビッドは妻を連れ、ブロンクスの実家でディナーをとる…。
ミスマープルに代表される、安楽椅子探偵。話を聞いただけで、人生経験豊富(親戚も多い)なママが事件を解決してくれる。
事件そのものはあっさりしてることが多いけど、飽きないのは、デイビッド・シャーリイ・ママのやりとりが面白いのと、少し昔のアメリカの暮らしが垣間見えるからかな。安心して読めました。
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短編連作。推理。安楽椅子探偵。刑事。母。家族。『波』2015.7。事件の謎は食卓で解かれる。60年前に書かれた話でも、面白く読める読める。
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安楽椅子探偵シリーズの最高峰!ママの鮮やかな推理の過程で、読み手も一緒にアレコレと推理しながら読み進められるというクオリティの高い構成になっているのが面白い。都筑道夫氏が安楽椅子探偵のもっとも理想的な本として、このジェイムズ・ヤフィーのママシリーズを絶賛しているというのも頷けました!創元推理文庫でもいくつかママシリーズが出ていたようなので、是非復刊して欲しいです!
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安楽椅子探偵ものの短編集なので、一編ずつちょこちょこ読みました。表紙が素敵です。
古いアメリカが感じられます。食事をしながら謎解きをするので、料理がいろいろでてきます!アップルパイ食べたくなりました。
一番最後の話が一番面白かった。
ママの想像力に感心します!
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毎週金曜日にママの自宅へ妻と訪れ夕食を共にする刑事デイビッド。
その夕食で自分の関わる事件についてママに話すと、ママが見事に解決してしまう。
安楽椅子探偵ものの八篇の短編集。
短編なので、事件の内容も簡単で軽く読める。
ママがデイビッドにいくつか質問をし、その答えから真相にたどり着くといった形であるため、読者もママと同じ条件で事件に向き合える。
残酷な描写もないため、そういうものが苦手なかたにも愉しめる。
それにしても刑事デイビッド、事件について部外者にペラペラ喋り過ぎ。
捜査上の秘密だとかの問題になったら大変だ。
デイビッドの妻シャーリイとママの掛け合いも適度にギスギスしていて面白い。
皮肉屋なシャーリイとの会話はどことなくイギリスっぽさがあるけれど、作家ヤッフェはアメリカ人だ。
作品にママの手料理についての記載が度々ある。
ネッセリローデパイ、ヌードルスープなど、どんな料理なのだろうと興味をそそる。ママの手料理はいかにも美味しそうで食欲を刺激される。
軽い読み口で、推理小説として愉しんでも、特にそういったことをせずに愉しんでもどちらでも好きなように読める一冊だ。
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特に表題作が秀逸。
全体を通じて、極めて精巧に作られたパズルなんだけど、軽妙かつ作り込まれた会話が小説としても質が高く、名作の名に恥じない一冊。
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『隅の老人』と同じくいわゆる安楽椅子探偵もの。隅の老人は新聞や雑誌を読んでいるだけかと思いきや実は時折裁判を傍聴していたりいて「?」と思うのに対して「ママ」は正真正銘の安楽椅子探偵。場面はすべてママの家。警察に勤める息子が話す内容だけから推理して事件の真相・真犯人を言い当てる。武器はただ一つ、人生経験に培われた深い洞察力だけ。確かにその切れ味は鋭いのだが何かに欠ける。そう、私にとってハードボイルドと家庭の温かさは極北に位置し、相容れないものなのだ。
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抜群の面白さ!!!!!
短編集なのに一気読みしてしまった!!!!
会話のテンポも良いし、ママの尽きぬお喋りは読んでて飽きないし、安楽椅子探偵ものってこんなに面白いのかと初めて教えてもらえた気持ち。大満足!!!!