読割 50
電子書籍
俗の金字塔
著者 窓ハルカ
容姿端麗な変わり者ゆかりと、その恋人の野中雪夜、野中への恋路の途中でゆかりへと心変わりした後輩女子の美咲。不思議な三角関係を軸に、意表をつく展開をみせる表題作「俗の金字塔...
俗の金字塔
俗の金字塔 (torch comics)
商品説明
容姿端麗な変わり者ゆかりと、その恋人の野中雪夜、野中への恋路の途中でゆかりへと心変わりした後輩女子の美咲。
不思議な三角関係を軸に、意表をつく展開をみせる表題作「俗の金字塔」ほか、過激で繊細な物語8編。
モラルはないけど愛がある。読むと不思議と元気が出てくる、毒のような薬。
同人誌イベントに参加し、知る人ぞ知る異色漫画家として活躍してきた窓ハルカ待望の初単行本。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
不思議とサブカル的自傷に陥らず開放的
2021/05/07 22:07
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:休暇旅行 - この投稿者のレビュー一覧を見る
読んでてほとんど感涙しそうになった、って真剣に書こうとして気づいたけど、思い返したら1ミリも泣きそうになってなかったな。むしろひっきりなしに笑わされてたわ。
実は本書の大体うしろ半分、「豚の夏焼き」以降の作品は、閉塞した若者の生活を描いている作品だといえる。この素材とヘタウマな画風があわされば普通は、追い詰められるような精神的あやうさを売りにする作風になる例が多いのではないか。サブカルを煮詰めたような、笑えるは笑えるにしても自身を切り刻む引きつった笑いをもたらす作品を、よく見かける。
しかしこの作者の場合、なぜだかそういう閉塞的な印象はない。全6話の表題作ほか、シュールに突き抜けた印象の強いまえ半分の作品に印象が引きずられている面もあるかもしれないが、自傷ではなく純粋にアホな、しかしそれゆえに開放的な、笑いに到達できているような気がするのだ。そのことになんだか勝手に救われた、というのが、冒頭に記した妙な読後感の理由だったと思う。
ほとんどの作品でオチが雑すぎる気がするのだが、なんかそれすらも開放的なやさしさなのではないかと錯覚してしまいそうになる。