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電子書籍
家なき娘(下)
著者 作:エクトール・マロ , 訳:二宮フサ
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家なき娘(下)
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家なき娘 下 (偕成社文庫)
商品説明
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
身の上を隠し祖父の工場で働くようになったペリーヌは、その語学の才能が買われ、秘書となる。大きな工場の経営者として、工員たちから孤立する祖父ヴュルフランを、影ながら支えるペリーヌ。かたくななヴュルフランもペリーヌの優しさに触れ、工場の劣悪な状態を改革しはじめる。そして、ペリーヌが実の孫であることがわかる・・・アニメ「ペリーヌ物語」の原作。「家なき子」とともに19世紀フランス児童文学の傑作の完訳。
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紙の本
私にとってはルーツにも当たる一冊。
2004/12/19 22:22
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Yumikoit - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本とのもともとの出会いは、小学1年生の頃だかにさかのぼる。当時は「家なき少女」というタイトルであったから、本書のあとがきから推察するに須藤鐘一訳のものであったのかもしれない。
翌年か翌々年にやっぱり出会った訳が、「家なき娘」恐らくは津田穣氏の訳のものであっただろう。
いずれも親が古本屋で十把ひとからげに子供向けに用意した本の中にあったものだったようだがいずれも既に手元にない。
こちらは、前訳に比べて 原文にもっと忠実に、そしてもう少し年長向けに訳されてあったと思う。
私が気に入っていたのはこちらの訳で、何度も読み返した。
その後、アニメ化されて「ペリーヌ物語」として放映された。こちらは見た人も多いであろう。
今回購入して読んだ本書は、「完訳版」とタイトルに並べて書いてある。
面白いのは先2作の訳とは違って、冒頭からまったく「ペリーヌがパンダヴォアーヌの孫」という部分はまったく触れられていず、ペリーヌは「フランス北部の街にいる親戚の家に行こうとしている」だけである。更に興味深いのは、ペリーヌがパンダヴォアーヌの孫とわかった後のシーンでもなぜか?ペリーヌが自分の本当の名前がペリーヌだと告白する、あるいはそのことを調査報告したファブリによって訂正されるシーンがまったくないままなのである。なぜだっ?
全体としてはそれぞれの版の訳やアニメ版などと比べてキャラクターの性格の違いや描写などが少しずつ違っていて面白かった。
ファブリとの関係はこの版が一番クールで、その分無理はない。タルエルや二人の甥たちはより攻撃的で、特にタルエルはエドモンが帰りにくくなるような工作すらしていたと示唆するくだりすらある。
ペリーヌの父エドモンにしても完全無欠の人物とはいえなさそうで、若い時に浪費と散財の末にパンダヴォアーヌを怒らせてインドに行かされた経緯などがあって「へぇ」とか思ってしまった。
紙の本
心躍るストーリー
2002/04/01 15:34
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Pasta - この投稿者のレビュー一覧を見る
親戚の家のある街についたペリーヌは、まず様子をみようと、工場に働きにでます。時代は産業の機械化が始まり、労働者にとってはなんの保障もない過酷な時代でした。
劣悪な宿の環境に、耐えかねたペリーヌは一人、森の小屋にこっそり住むことにしました。自然の中で、何もかも手作りの生活。その創意工夫は、貧しい生活にもかかわらず心躍ります。なんと靴まで自分で作ってしまうのですから。
そして、転機が訪れます。工場で、通訳の人が急に必要になり、英語が分かるペリーヌに白羽の矢が立つのです。ペリーヌの聡明さ、誠実さが人々の目に留まります。そしてそもそも何故ペリーヌは英語が使えるのか?
これ以上はどうぞ、本書をお読み下さい。