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電子書籍
脳を知りたい!
著者 野村進
脳についてあまり知識がなくてもわかりやすく、脳の専門家から見ても正確な内容が書かれていること――このふたつの条件を満たすべく、脳研究の最先端レポートにもかかわらず、専門用...
脳を知りたい!
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脳を知りたい! (講談社文庫)
商品説明
脳についてあまり知識がなくてもわかりやすく、脳の専門家から見ても正確な内容が書かれていること――このふたつの条件を満たすべく、脳研究の最先端レポートにもかかわらず、専門用語をできるだけ使わずに脳の本質に迫った。誰もが知りたい脳の神秘を、入念な取材を積み上げスリリングで読みやすく解説した名著。
目次
- 文庫版まえがき
- プロローグ
- 第一章 脳と早期教育──早期教育で賢い脳は造れるのか
- 第二章 脳とうつ病──脳が故障するとき
- 第三章 脳と環境ホルモン──現代人の脳が環境ホルモンに壊される
- 第四章 脳と睡眠──なぜ眠いのか、眠れないのか
- 第五章 脳と視覚──ヒトはなぜ人の顔を識別できるのか
- 第六章 脳と言葉──失語症……脳はいかに言葉を認識するか
- 第七章 脳とアルツハイマー病──人はいかにしてアルツハイマー病になるのか
- 第八章 脳と意識──心はどこにあるか
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紙の本
出版から10年たっても名著は名著、この本を越える水準の一般書がなぜ現れないのか
2010/08/04 14:53
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:サトケン - この投稿者のレビュー一覧を見る
一般人が脳について科学的な正しい情報を知りたければまずこの本を読むべきだ、そういう定評のある良書である。単行本初版からすでに10年、今回ふたたび装丁をあらためて再出版されたが、内容は基本的にそのままである。基本的な内容に訂正を必要としないためだろう。
本書が良書である理由は、2000年時点で脳科学について、わかっていることと、わかっていないことを明確に記述していることだ。脳科学についてはあくまでも仮説段階の話が多いのに関わらず、いまだに医学的に検証されていない俗説が、「トンデモ本」まがいの内容としてまかりとおっているのだが、これらの俗説に対しては、著者は広範囲な取材をつうじて複数の専門研究者の見解を紹介することによって、読者に注意を促している。
目次を紹介しておこう。いずれも一般人には関心の深いテーマばかりである。
第1章 脳と早期教育-早期教育で賢い脳は造れるのか
第2章 脳とうつ病-脳が故障するとき
第3章 脳と環境ホルモン-現代人の脳が環境ホルモンにこわされる
第4章 脳と睡眠-睡眠障害=なぜ眠いのか、眠れないのか
第5章 脳と視覚-ヒトはなぜ人の顔を識別できるのか
第6章 脳と言葉-失語症=脳はいかに言葉を認識するか
第7章 脳とアルツハイマー病-人はいかにアルツハイマー病になるのか
第8章 脳と意識-心はどこにあるか
講談社文庫版の解説で、埼玉医科大学の丸山敬教授は、「2010年4月に約1万人を対象とした研究で脳トレゲームはほとんど無効であることが報告された」と注記している。こういう医学的なデータ分析による検証こそ科学的というものである。
ノンフィクションライターの野村進氏のことは、もっぱら東南アジアとコリアンについての本の著者として知っていたが、優秀なサイエンスライターであることはつい最近まで知らなかった。
難しい話を水準を下げずに一般人向けにやさしく書くということは、かなりの修練を必要とする。
専門家以外で脳科学についてクチにしたい人は、まずこの本を読んでからにしていただきたい。