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モーフィアスの教室4 黄昏の王女
正宗の持つ黒い鍵《パンタソス》の力で、ツグミの事件は一応の解決を見た。だが飯見町には《赤い目》に関する噂が蔓延し、多くの人々が《赤い目》の悪夢に捕らえられて目を覚まさなく...
モーフィアスの教室4 黄昏の王女
モーフィアスの教室 4 黄昏の王女 (電撃文庫)
商品説明
正宗の持つ黒い鍵《パンタソス》の力で、ツグミの事件は一応の解決を見た。だが飯見町には《赤い目》に関する噂が蔓延し、多くの人々が《赤い目》の悪夢に捕らえられて目を覚まさなくなってしまう。必死に悪夢の《親》を探す直人たち。しかし悪化する《王国の悪夢》はその体力を奪い続け、ついに直人は倒れてしまう。 一方ツグミの仇を討つため先走った正宗は《赤い目の悪夢》の《親》が誰かをついに突き止めるが……。 今回も口絵は椎名優描き下ろしのプレビューコミック仕様!!
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モーフィアスの鎌
2008/11/09 19:17
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る
巻頭カラーイラストを何気に眺めていく・・・・・・あれ、なんか最終回っぽくね?次にあとがきをさっと読んでみる・・・・・・完結編て書いてある。最終巻だったのかぁ、知らなかったなぁ。というまさかの完結編である。しっかりきっちり完結しており、おそらく打ち切りではないと思う。前巻の強烈な引きだった棗は、中盤で重要な役割として出てくる。「赤い目」の老獪さが滲み出ている。今回はさすが最後だけにスケールの大きな騒動となる。また、第1巻の頃のような、みんなが同じ悪夢を見て夢神(今回は「赤い目」)に取り込まれ、食われてしまう展開も、飯見町全体というスケールで登場する。主人公の直人と綾乃、棗、前巻より登場の正宗の4人の思惑も上手に絡ませ、当初はバラバラだった動きがひとつにまとまる様も上手に描かれている。クゼーおばさんも水穂(直人の妹)も頑張っている。後半にいくに連れて綾乃に対する直人の気持ちも整理されていき、男らしい言動も見え隠れしてくる。最後の絶体絶命のピンチにも、独断専行するところを綾乃に助けられながら、そしてモーフィアスの鍵の本当の力を解放することに成功する。男らしく成長して父親の仇を討ったことになる。満身創痍の綾乃の、直人を想う気持ちだけで行動する献身的な姿も良かった。最後の最後がもう少し劇的だとさらに良かったとは思うし、所々で呆気ない展開もあるが、全体として充分に引き込まれ、楽しめる内容だった。短編みたいな形で後日談などを読ませてくれると大変嬉しい。