電子書籍
中原誠名局集
著者 中原誠
中原誠十六世名人、棋士人生の集大成!! 「棋界の太陽」と称され、その圧倒的な強さで一時代を築いた著者による自選解説集です。第1部では大山、升田ら大先達との闘い、米長、加藤...
中原誠名局集
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
中原誠名局集
商品説明
中原誠十六世名人、棋士人生の集大成!!
「棋界の太陽」と称され、その圧倒的な強さで一時代を築いた著者による自選解説集です。
第1部では大山、升田ら大先達との闘い、米長、加藤ら同世代とのせめぎ合い、谷川、羽生ら後輩との激闘など、名棋士12名との対局を解説。将棋の内容に加え、対局者との裏話や将棋界のエピソードなど、引退した今だから書ける内容もあり、読み物としても楽しめます。
第2部では代表局28局を解説、将棋ファンなら誰もが知っている名局の数々を自ら解説します。さらに第3部の名人戦勝局解説編では名人戦の勝局52局をこちらも解説付きで紹介、十六世名人の軌跡、ひいては棋界の歴史を振り返ることができます。巻末には記録集として、順位戦、タイトル戦を含めた全成績と年譜を収録。棋士中原誠の全てが集約された将棋ファン必携の1冊です。
(日本将棋連盟発行)
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
中原将棋入門
2011/04/15 21:19
10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ココちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
2009年3月に惜しまれつつも体調不良のため引退された中原誠十六世名人の名局集が出版されました。
「今後は一評論家として解説や文筆などの仕事をしながらのんびり生きていこうと思っています」
との引退時のコメントがありましたが、こういった形での御登場は嬉しい限りです。
帯に「引退した今だから書ける当時の裏話なども収録」とあるのですが、
実際に現役時代にはとても書けなかったであろう米長邦雄永世棋聖・加藤一二三九段ら、
ライバルに対する正直な思いが語られていて興味深いです。
本書は棋譜の解説が3部構成でされており、最後に資料として記録集があります。
戦型は矢倉・対振り飛車・相掛かりを中心に、いろいろと(中原先生の振り飛車もアリ)指されています。
「第1部・自戦記編」は、升田先生、大山先生、谷川先生、羽生先生ら12人との名局が解説されています。
できるだけ多くの棋士との対局を紹介しようという姿勢のようで、第2部も同様になっています。
ちょっと気になる点として、当然名局中の名局ばかりが掲載されているため、
中原先生の将棋に詳しい方だと観たことのある対局ばかりかもしれない事があります。
とはいえ解説は丁寧で変化手順もあり、長考しての一手にはどういった読み・思いがあったか、
さらには対戦相手の棋士の印象やエピソードもまじえてあるので楽しめるのは間違いないでしょう。
私は中原十六世名人の全盛期の頃はまだ子供であり、将棋にそれほど興味がなかったため(笑)、
「中原の▲5七銀」で有名な絶妙手も今回初めて棋譜を並べて、感動することが出来ました。
「第2部・自選好局解説編」は、長年に渡りトップクラスで活躍された中原先生らしく、
大山・升田世代から中原・米長世代はもちろん、55年組から羽生世代との対局に加えて、
なんと渡辺竜王(対局当時五段)との対局まで扱われているのが凄いです。
中原先生が引退された2008年度の成績は5勝6敗なのですが、うち4敗は体調不良による不戦敗であり、
実質5勝2敗でしかも羽生先生や佐藤康光先生に勝っているという凄まじさです。
決して無理やり最近の将棋を掲載したような事はなく、まだまだ現在のトップに通用しており、
しかも満足のいく内容の将棋を指されていた事に驚きました。
見開きで1局で全28局、ポイント解説と対戦相手の棋士の印象、
当時の出来事なども簡単にですが書かれています。
「第3部・名人戦勝局解説編」は中原先生が名人を奪取または防衛した期の勝局を、
1ページ1局で全52局、ポイント解説で掲載されています。
名人戦しかも奪取または防衛した期だけなのに驚きの量ですね(笑)。
最後は「巻末資料・中原誠記録集」で年度別成績や各タイトル戦の戦績などが掲載されています。
帯に「中原将棋の集大成」と銘打ってありますが、確かに渾身の一冊だと思います。
中原先生のファンの方は当然購入されることと思いますが、
中原先生の将棋を詳しく知らない方であっても、私のようになお一層楽しめるかと思います。
将棋ファン全てにオススメの一冊ではないでしょうか。
第二弾として中原先生の獲得数の多い十段戦での名局集や、
他の棋士の名局集にも期待したいですね。