読割 50
電子書籍
就活エリートの迷走
著者 豊田義博
エントリーシートを綿密に作りこむ。面接対策をぬかりなく講じる。まるで受験勉強に勤しむような努力をして、超優良企業へと入社していく「就活エリート」。新卒者の勝ち組たる彼らが...
就活エリートの迷走
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
就活エリートの迷走 (ちくま新書)
商品説明
エントリーシートを綿密に作りこむ。面接対策をぬかりなく講じる。まるで受験勉強に勤しむような努力をして、超優良企業へと入社していく「就活エリート」。新卒者の勝ち組たる彼らが、いま、多くの職場で、戦力外の烙印を押されている。「スター願望」ともいうべき偏狭なキャリア意識に自縄自縛となり、スタートラインでつまずいているからだ。採用試験では高い評価を得たはずの就活エリートが、なぜ、入社後に迷走するのか? リクルートで長年にわたって就職情報に携わり、採用現場の表と裏を熟知する著者が、就活のあり方と若者のメンタリティを分析する驚愕のレポート。
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
「就活エリート」という病理現象の分析は興味深いが、真の問題に切り込んでいない
2011/01/19 16:26
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:サトケン - この投稿者のレビュー一覧を見る
「就活エリート」という病理現象の発生メカニズム分析それ自体は面白い。厳しい「就活戦線」を勝ち抜いて大企業に入社したはずの「就活エリート」という勝ち組が、入社3年もしないうちに使えないという烙印を押されて脱落していく病理現象。
読んでいて思ったのだが、こういう本はいったい誰が読むのだろうか? いや、いったい誰に向けて書かれた本なのだろうか?
本書で語られている日本企業とは、すべて日本の大企業の話である。この前提を知った上で、著者の言っていることを読まないと、大きく誤解しかねないだろう。
日本の大企業には、強力な存在の人事部があって採用活動をほぼ全面的に仕切っている。これは圧倒的大多数を占める中堅中小企業の現実とはまったく異なるものであることに、まずは注意しておきたい。
「就活エリート層」が、全体に占める比率がどれほどのものになるかは正確なところはわからないが、日本の総労働人口の約1/4程度しか大企業では働いていないという実態から考えれば、「就活エリート」は、さらにその一部ということになろう。
その意味では、著者は大げさに騒ぎすぎているのではないかという気がしなくもない。これは著者自身が東大の出身であり、就活には失敗した結果、アルバイトを経てその当時中小企業であったリクルートに入社した経験があるとはいえ、いわゆる一流大学卒業生に無意識のうちに親近感を抱いているためだろう。「就活エリート」たちとは、要領よく日本の大企業に就職することに成功した「勝ち組」であり、有名大学出身者の一部にみられる「病理現象」のことに過ぎない。
おそらくこの「就活エリート層」問題に、真の意味で手を焼いているのは、日本の大企業の人事部ではなく、新卒者を押しつけられる現場サイドのマネージャーであろう。日本の大企業の現場マネージャーには採用権限がないからだ。日本の大企業では「長期的育成」という美名のもとに、こういった「就活エリート」が採用されるが、当事者たちにとっては Win-Win どころか Lose-Lose 状況だろう。まったくもって悪循環であり、採用する側とされる側のいずれにとっても不幸な話である。
著者は、日本の大企業における強力な人事部の存在については、いっさい疑問はさし挟んでいない。著者による「就活エリート」という病理現象の発生メカニズムの分析は興味深く読めるのに、処方箋がややお粗末なのはそのためだ。自分の商売を否定するようなことは言えないということか、それとも問題とはまったく思っていないのか。
日本の大企業の採用活動がはらむ真の問題には、最初から最後まで踏み込んでいないように私には思われた。
本書はあくまでも「就活エリート」問題に特化したものであって、現在の「就活問題」全体にかかわる問題提起ではなく、処方箋でもない。その点を了解したうえで読めば、「自己分析」シンドロームともいうべき問題の根の深さに気がつかせてくれる好著である。その意味で日本の大企業人事への警鐘と受け取られるなら、意義もあるというものだ。
現行制度を表面的に廃止したところで、真の問題解決にはならないだろう。採用する側とされる側のいたちごっこが繰り返されることになるからだ。採用活動と就職活動とはまことにもってやっかいなものである。問題の根はきわめて深い。
紙の本
具体的に思い浮かびました
2016/01/31 22:33
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あや - この投稿者のレビュー一覧を見る
『内定10社あって、
それでもまだいろいろ気になるから
飛行機で行き来してまだまだ会社を見て回る』
居ましたね、説明会で鼻高くしてたエリートが。
周囲にものすごく睨まれてましたけど。
同期にはなりたくないなぁと当時思いましたが
今頃迷走しているのかしら。
中身は就活の実態本です。
エリートのその後じゃないです。
二度とやりたくないな『就活』。
大人しく大学推薦にしとけば良かったとしみじみ感じます。
その方が学業に集中できた。
今の仕事は好きですけどね。