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電子書籍
日本が犯した七つの大罪(新潮文庫)
著者 櫻井よしこ
あやまちに満ちた日朝交渉、欺瞞だらけの道路公団民営化、危機的な日中関係、国民の利益に全く結びつかない住基ネット……。国際社会における脆弱さと裏腹に、自国民を番号で縛ること...
日本が犯した七つの大罪(新潮文庫)
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日本が犯した七つの大罪 (新潮文庫)
商品説明
あやまちに満ちた日朝交渉、欺瞞だらけの道路公団民営化、危機的な日中関係、国民の利益に全く結びつかない住基ネット……。国際社会における脆弱さと裏腹に、自国民を番号で縛ることだけに躍起になっているこの国はいったいどこへ向かうのか? 櫻井よしこが徹底した取材で、政府と行政機関が抱える問題を追及し、真の日本再生の方途を探る。
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紙の本
櫻井よし子は叫んでいる
2005/09/23 17:23
12人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:GTO - この投稿者のレビュー一覧を見る
櫻井よし子は、叫んでいる。それは、絶叫に近い。日本の未来を憂えて、慟哭していると言ってもいい。彼女の声は官僚たちに届いているだろうか。
2002年から03年にかけて、『週刊新潮』に連載された「日本ルネッサンス」欄をもとに編まれたものである。週刊誌ゆえ1話読みきりになっており、このように並べられると、同じ説明や主張が繰り返され、くどく感じられるが、それゆえ、その主張が彼女の強烈な思いとして伝わってくる。
取り上げられている7つの論点は、
日朝関係・道路公団民営化・国防・人権(情報三法)・日中関係・(医)薬害・狂牛病対策である。
こうしてみると、政府と外務省・国土交通省・総理府・総務省・厚生労働省・農林水産省などほとんどの省庁が槍玉に挙げられている。外交、国防に関しては、まったく同感である。道路公団民営化に関しては、私にはまだ情報不足でなにがベストなのか分からない。薬害はなくならないし、狂牛病での過ちは、鳥インフルエンザでも繰り返された。どれも中高一貫の私立有名校から、東大へ進学したような青白い官僚には、解決が難しいように思う。東大がもし優秀な官僚を育成する機関としての自覚を持つならば、地方の公立高の骨太な真に頭のよい学生を、入学させ教育すべきだ。(そのためには、まず小中学校で行われている「ゆとり教育」を是正する必要がある。)
05年の衆議院選挙で国民が小泉に大勝を与えたのは、郵便局にしても道路公団にしても抵抗勢力がいるから、本格的な改革ができないのか、それとも小泉も含む自由民主党自体がやる気がないのかを、確かめたかったからだと思う。抵抗勢力が弱まった今こそ、構造改革の名のもとに、小泉内閣が何をやりたいのか、本当に国民の声に答える気があるのかが問われる。郵政民営化以外に、現在、日本社会がどんな問題を抱えているのか、彼女の本を読むと見えてくる。