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投稿者:ぽんぽん - この投稿者のレビュー一覧を見る
陸上やってる兄弟。
互いが互いのことを思いあっているんだなあ。
いい兄弟だわ。
いつまでも先を走っていてほしい、みたいな存在ってあるな。
メシがうまそう。
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最近立て続けに駅伝小説を読んできたのですが、こういう切り口があったのか!と目からウロコ。
けど、考えてみたらアスリートと食べ物って切っても切れない深い関係があるわけで、なぜここをフューチャーした小説が今までなかったのかと、今更ながら思ったりして。
陸上の長距離という孤独な戦いを続けるなかで、誰よりも早く、誰よりも先を走って来た選手にとって、怪我や手術は致命的なブランクとなる。リハビリをして「治った」として、またその孤独な戦いの中に戻って行けるのか、と、その気力は持ち続けられるのか。このまま怪我を言い訳に逃げ出したくなるんじゃないか、しかもずっと自分の後ろを走っていたはずの弟に追い抜かされている状況の中では。
高校駅伝を舞台に、家族、兄弟、友情、といういろんな物語を巻き込んで、額賀小説はまっすぐに突き進んでいく。いろんな挫折や怒り、そして苦しみの中で10代の彼らの涙が光る。額賀さんが描く高校生たちはいつも自分の弱さを誰にも見せないように強がっている。孤独な自分の心を、今回埋めてくれるのは料理。あぁそうだ。人を作っているのは心を込めて作った料理たちなんだ。誰かのために、自分のために、彼らが作る料理の数々。おいしそうだ。食べることを楽しみにしていられる間は大丈夫。生きていける、まっすぐに。強くなれ!君たちの未来はまだまだこれから拓けるんだ!そう思いながらページを閉じました。
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序盤は、陸上を諦めた男子高校生が料理に向かう流れが『放課後の厨房男子』まんまで、あれれ?と思いながら読んでいた
でもこちらは同じく陸上に勤しむ弟や先生(大人)、いわく大有りな女子、彼を惜しむ友人を配することで人間ドラマとして厚み深みが出て、ライトノベル・新文芸とは一線を画しているように思う(もちろん『放課後の~』も全く違った面白味がある)
この正月はその箱根駅伝に、応援に行きました。布陣はゴール少し手前だし、自分のところは繰り上げで走ってるのに、応援団は「打倒!青山!」と声を枯らすわけです。そういう胸アツな記憶がまだ新しいうちに、読めて良かったです。
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膝の故障で、走る事から離れかけている陸上長距離ランナーの眞家早馬と、料理研究部でひとり料理を作る井坂都。
早馬の弟で、兄以上の才能を発揮しつつある、眞家春馬。都の幼馴染で、眞家兄弟のチームメイトの助川亮介。
高校時代を中心に、4人それぞれの小中学生時代〜大学生時代、陸上と料理を行き来しながら進むストーリー。
額賀澪さんは、孤独な傷付いた心の種から、希望の芽吹きの喜びを捉えるのが、本当にうまい。
本作では、芽吹きのきっかけは、都の料理。
食べることは、命を頂くこと。
美味しいものを美味しいと感じられることは、生きる基本なんだということが、しみじみ感じられる。
駅伝、陸上ものといえば、『風が強く吹いている』や『一瞬の風になれ』も大傑作だけれど、これもまた傑作!
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駅伝の話で感動物語で良かったんだけど、時系列の替え方が洗練されてず素人っぽくて残念でした。
そんな『技』を試さず、普通に分かりやすく書いてくれた方が純粋に感動したのに!
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前作同様の複数主人公の視点の語りから構成されていて、今回の主人公は故障で引退状態の陸上長距離走選手と弟、その友人、そのまた友人の料理研究部員。面白いのは登場人物のいずれもが自分たちに割り振られた章の中ですら、「本心」「真意」を語ることを意識的に回避して先延ばしにしようとしていること。結果的に登場人物各々の心の中は彼ら相互に対してだけでなく読者に対してすら隠されていて、そのことから「ほんとうのこと」を知りうるという読者の特権的な地位が一時的にせよ無効化されて、半ば登場人物たちと同じ地位に引きずり降ろされているような、ちょっと不思議な感覚になる作品でした。
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「俺の分まで、お前は走れ」
兄弟陸上選手の物語。
兄・早馬は膝の故障から競技を退き、超偏食の弟・春馬を食の面からサポートする事に。そして舞台は箱根駅伝へ―。
早馬には走る事を辞めるという事に対しての葛藤が、春馬にはずっと追いかけて来た兄の背中が見れなくなるという不安が、チームメイトにはいつも一緒に走ってきたライバルがいなくなるという寂しさが、それぞれにある。
彼らは様々な感情を抱え、思い悩みながらも前へと進んで行く。
走る事が好きで、でも同時に怖くもあり、才能のある弟の存在も早馬を苦しめていく。
それでも自分なりに陸上と関わっていこうとする早馬の、決意と彼の選んだ道。
決して楽な道のりではないけれど、それを乗り越えていける彼の強さを見た気がした。
あとなんだかんだで、みんな早馬のこと大好きだよね。
兄としてライバルとして、そして一人の選手として、周りから愛されて、信頼されているのを感じた。
出てくる料理もなかなか美味しそう。
アスパラと里芋と豚肉の照り焼き炒めとか、カブと手羽元の煮物だとか。あとお茶漬けも。
でも一番印象的だったのは、やっぱりハンバーグかな。
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後半がとても良かった。
半分くらいまでは買ったの失敗だったかなと思ったけど、残り3分の1くらいから
、早馬たちのの気持ちが集結していき、一気にラストスパート。泣きそうになってしまった。
来年の箱根駅伝を見る前にこの本を読めて良かった。
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額賀さん初読み。駅伝×料理。面白い組み合わせ。やはり開幕間近の箱根駅伝のシーンが一番ワクワクドキドキする。あと、ぶっきらぼうなんだけど兄貴想いの弟がいいね。4人の走りの決着がどうなったのかが気になるけど、最後もなかなかいい終わり方だった。
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高校生の陸上部,駅伝という舞台を軸に故障した兄の想いや,弟の願い,また友人の拘りに正しく青春の輝きがある.これに料理研究部の都が絡み少し事情は複雑になるが,真家早馬の誠実な人柄に癒されて,最後ホッとしました.
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箱根駅伝を走ることが夢で中学高校と部活動に明け暮れた頃を思い出しながら読んでいた。
その夢も高校1年の終わり頃に諦めざるを得ない怪我をしてしまい、辛くて悔しくて毎日部活の帰りに涙を流していた。
しかし今でも走ることが大好きで、走ることを通じて大切な友人にも恵まれた。
そんな自分と重なる部分も多く、主人公の気持ちが痛いほど伝わってきた。
更に、料理が好きで一品でも多くレシピを物にしたいと思っている自分も居て。
駅伝×料理の本に出会うなんて驚いた。
【内容紹介】
陸上の名門高校で長距離選手として将来を期待されていた眞家早馬(まいえそうま・高3)は、右膝の骨折という大けがを負いリハビリ中。そんな折、調理実習部の都と出会い料理に没頭する。一学年下で同じ陸上部員の弟春馬、陸上部部長の親友助川、ライバル校の藤宮らは早馬が戻ってくることを切実に待っている。しかし、そんな彼らの気持ちを裏切って、心に傷を抱えた早馬は競技からの引退を宣言する。それぞれの熱い思いが交錯する駅伝大会がスタートする。そのゴールの先に待っているものとは……。
高校駅伝、箱根駅伝の臨場感溢れる描写とともに、箱根駅伝を夢見て長距離走に青春を捧げる陸上青年それぞれの思いと生き様が熱く描かれる。青年達の挫折、友情、兄弟愛・・・。熱い涙、しょっぱい涙、苦い涙、甘い涙が読む者の心を満たす。
現在青春まっただ中の世代にも、かつて青春だった世代にも、誰かのために料理を作っている世代にも、スポーツ観戦が大好きな方々にも、多くの方の心に感動を呼ぶこと間違いなし!
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舞台は「箱根駅伝」だが次々と「たすき」が繋がっていく話では無い。「箱根駅伝」の2区からいきなり話は始まる。そして巻き戻る時間。「駅伝」と2区を走る春馬の兄の「早馬の高校生活」と交互に話は展開する。故障で走れなくなってしまった早馬。ちょっと粋な教師、諸事情を抱えた同級生の女子が早馬を料理に目覚めさせる。偏食な弟の春馬のために。そして自分の居場所を見つけるために作る「メシ」。親友の助川も話に絡んできて、それぞれが答えを見つけ爽やかにラストを走り抜けた。それぞれ立ち位置が変わろうとも心のたすきは繋がっている。
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都の料理が食べたい。駅伝と料理。面白かった、一気読み。ちゃんと走れ。諦める勇気があったんだ。続ける恐怖なんて、きっと乗り越えられるんだ。
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駅伝と料理。こんな組み合わせをよく考えたな。読みやすくおもしろかった。でもラストの先が気になる。
2016.1.21
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駅伝と、料理の話が一緒になった感じ。駅伝と言っても、膝を故障し走れなくなった兄・早馬が主人公。弟・春馬がどんどん速くなり、いつ抜かされるかと思っていた頃の故障。陸上の世界に戻るか戻らないか。走りたいけど、走るのが怖い。そんな早馬の葛藤が、苦しく、切なかった。あと、都の料理がとても美味しそうだった。