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焔色のまんだら
著者 下元ちえ
天正十年(1582)六月、織田信長が横死──戦国の世を驚愕させた大事件の裏で、己の新たな道を見いだした一人の男がいた。男の名は長谷川等伯。能登の仏画師だった彼は、一念発起...
焔色のまんだら
焰色のまんだら
商品説明
天正十年(1582)六月、織田信長が横死──
戦国の世を驚愕させた大事件の裏で、己の新たな道を見いだした一人の男がいた。
男の名は長谷川等伯。
能登の仏画師だった彼は、一念発起して京に上ったものの、当寺最高峰の絵師・狩野永徳から弟子入りを断られ挫折……うだつの上がらない日々を送っていた。
しかし「本能寺の変」の際、燃え落ちる安土城の中に決死の覚悟で潜り込み、永徳の最高傑作である絵の数々を目の当たりにした等伯は衝撃を受け、改めて絵師としての高みを目指すことを決意したのであった。
挫折と栄光、そして喪失……
男がその先に見た風景とは──
目次
- 第一筆 安土炎上
- 第ニ筆 煩悩の火種
- 第三筆 永徳の焔
- 第四筆 それぞれの黒
- 第五筆 父子の風景
- 第六筆 焔色のまんだら
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