紙の本
ハーフによるハーフの分析がおもしろい
2019/01/19 18:16
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投稿者:kater - この投稿者のレビュー一覧を見る
へフェリンさんの本(コミック)は以前数冊読んだことがあります。ドイツ人が日本や日本人をどのような視点で見ているかをしるために購入したものでしたが、とても面白く読みました。そこで今回は同じ著者の少し堅めの内容のものを読んでみようと思い買いました。冒頭のハーフのマトリックスには驚きましたが、またなるほどとも思いました。私の身近にはハーフはおりませんが、最近では「ハーフ」の代わりに「ダブル」という語が使用される傾向にあるとのことですが、マスディァではそのような表現に私自身目にしておりませんでしたので、意外な感じがしました。でも「ダブル」という言葉も覚えておきたいと思いました。
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ハーフならではの悲喜こもごもエピソードを
ドイツ育ち・日本在住のハーフ女性である著者が
面白おかしく、ときに真面目に語る。
本書を読むまでは、
いま自分の周囲にパッと見て分かる
ハーフがいないせいかあまりピンとこなかったが
「純ジャパ」の知らない苦労がたくさんあるのか。。
と勉強になった。
個人的に面白かったのは、自分が
「純ジャパ」で僅かに海外在住経験があるのみながら
本書で紹介されるハーフが遭遇するエピソードを
少なからず経験していたこと。
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ハーフの問題は自分にも無縁ではないので、大変参考になった。
深刻な問題ではあるけれど、読み易い文章であっという間に読み終われるので、現在ハーフに縁のない人でも、一度読んでみるといいと思う。
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ハーフといっても人それぞれ、苦労もいっぱいだという言われてみれば当たり前のことだけど、あんまり深く考えず周りのハーフでない日本人やらかしがちなことが読みやすい文体でまとめられている。我々がハーフに抱いてる典型的な人物像になるには、両親が賢く高収入でないと難しいのだとよくわかった。
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日本で暮らすハーフの現状について。確かに「純ジャパ」はハーフの人に対しては無神経な接し方をしているかも・・・。
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今年一緒にお仕事させていただいた日独ハーフ、サンドラ・ヘフェリンさんの、タイトルがなんとも衝撃的な著作です。普段なかなか知ることがない、ハーフの方が遭遇する悲喜こもごも。読んでいると「なるほどっ!」と思わされることがたくさん。「困った純ジャパ(純ジャパニーズ)の言動」には私も言ってる…とギクッとさせられる部分もありました。
ハーフが、とか純ジャパが、とかだけでなく、人の多様性そのものについて考えさせられる本でした。
文章や内容がとっても面白く、非常に読みやすいですし、ぜひ大勢の方に手にとってほしい一冊です。
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基本的にはハーフの愚痴。
ただ、次の2点のおかげで、「読んで損した気分」にはならなかった。
1つは「ハーフあるある」。
教科書のコーヒーブレイクコーナーのように、たまに出てくる。その中で面白かったネタを引用する。
『下ネタで盛り上がっている時によく、「外国人と日本人とどっちが好みなの?」と聞かれるが、別に裸だったら何でもいい。(ハーフの男性)』
まさに真理だ。
2つ目は「教育」について。
アメリカンスクール等では語学だけでなく、親が望んでいない海外文化も学んでくるから、困ることも多々あるらしい。例で挙がっていたのは、女の子があぐらをかくこと。
また、バイリンガル教育は、下手を打つと(お金をかけないと)ルー大柴のように「語学ちゃんぽん」になるリスクがあり、バイリンガル教育が上手くいったとしても「ただ喋れるだけ」の人になってしまうことが珍しくないようだ。
子供がハーフだと、子育ては一層大変であることがわかる一冊。
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日独ハーフである著者が、自身や友人の体験をベースに、ハーフに関する課題を挙げている。我々日本人がハーフに対して抱いているイメージや取ってしまう行動、社会でのポジションなど。普段あまり耳にすることのない当事者からの問題提起を、ふんだんなユーモアを交え、新書として出していることから、読み易さは抜群。
ハーフだけでなく、在日外国人にも言えることが多数ある。
(※引用追記※)
内容は著者が運営するサイト「ハーフを考えよう」のコラムから抜粋したと思われる。先に上記サイトのコラムを読んだので、目新しいトピックは無かった。新書でページ数も限られているので仕方ないが、上記サイトのほうがバラエティに富み、内容も濃い印象。
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・「ハーフ質問あるある」はああ、確かにそういう質問しちゃうだろうなという項目満載。
・背が高い自分が「身長何cmあるの?」って聞かれ続けてる以上に好奇の目でもっとプライベートな面を初対面で聞かれるということであると。
・島国だから余計に排他的なところがあるのでしょうか、この国は。
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本書で描かれている「純ジャパ」の人たちを見て嗤う一方で、私たちの中にもそういう一面がないとも限らない、いや"ある"ことを頭に留めておかなければいけない。要は、相手を何がしかの型に当て嵌めたりラベリングしたりせずに、ありのままの相手を見るように努めるべきだ、ということ。知らず知らずに相手を傷付け続けているのかもしれない。
また、国籍選択における「外国国籍の離脱の"努力"」=努力義務であるということを初めて知った。
あるとき、フランスと香港の帰国子女2人と帰国子女の話をちらっと交わしたことを思い出した。「帰国子女もいいもんじゃないよ」という趣旨のことを言われたけど、その真意を当時の自分は理解できていなかったと思った。ハーフと帰国子女は厳密には違うけれど、似たものを感じた。それと同時に、彼らを傷付けるような物言いをしていなかったかと不安になった。
・語学面や精神面で「アイデンティティが2つ」の人もいるのです。(P195)
・ハーフはなぜ「愛国心」を持ちづらいか(P200)
の下りでは、思わず唸った。自分が心のどこかで感じていたことが上手く言語化されていたからだと思う。
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ああ……うん。確かにハーフに偏見があるかもしれないなぁと思う反面。ハーフだけじゃなくて、世の中のありとあらゆるものにも偏見があるんだなぁと感じた。
そして、偏見を持たれた場合に、それをうまく受け流すためにはどうしたらいいんだろうね。少なくと、私は純ジャバ(たぶん)として、これを読むとちょっときっついなぁと感じた。
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ステレオタイプ、固定観念…自分はそんなの関係ない!と思ってる人こそ読んでみるといいかもしれません。
「ハーフなんだから、美人(イケメン)でバイリンガル」というステレオタイプは、「日本人だからみんな勤勉で努力家しかも真面目」という事実とは異なった固定観念と一緒かもよ?という提言。
例えば、「アメリカ人は肥満である」というステレオタイプ。ジョークの世界では笑いを生むための重要な要素になりますが、だからといってアメリカ人全員が、巨大なウォルマートで電動の車に乗ってアイスクリームを買い漁ってるわけではもちろんありません。
自虐で言うのと人から言われるのでは違うのです。
「国籍はどこ?え、二重国籍は違法だよ!」とか言ってしまう、「アイデンティティは1つである」という思い込み。人にはそれぞれ生い立ちがあるわけで、それは決して「ハーフだからこうである」という集約はできないはず。ちなみに日本の法律では二重国籍、違法ではないそうです。
ハーフだということで「ご両親の馴れ初めは?」と聞く。初対面の日本人にいきなり両親の馴れ初めを聞きますか?
公共の場で「外国人は若い頃は美人(イケメン)だけど、劣化が激しいよね!」とか大声で言っている隣に、もしかしたら外国の血を引く人がいるかもしれないんです。
「○○なら××である」という論法は、もしかしたら他人を傷付けているかもしれない、そんなことに気がついた本です。
あくまで軽い文体で書いてあって非常に読みやすいですが、内容は重たいです。
自分の昔の発言を省みる機会にもなるでしょう。
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ハーフ、と聞くといいイメージしか沸かないのは
芸能人のせい…かもしれない。
ハーフの方々を襲う偏見の嵐と、外見上の悩み。
そして、そんな彼らの周囲の日本人。
具体的に例が出てくるので、そんな事が?! という
驚きが大量です。
そもそも今まで生きてきて、ハーフを見た事がないです。
なので、こういう悩みが、というのに驚きです。
親の教育方針もそうですし、離婚調停中に
子供を連れて帰ると犯罪者、とか。
ハーフを作るのだ、と意気込む親の期待もすごいです。
自分の子供に変に期待をかける親はいますが
生まれる前から、というのがあるのですね…。
この場合、伴侶は道具状態なのでしょうか?
親の方の心理も知りたいです。
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ハーフに対する日本人(この本では純ジャパとよばれる)の偏見と間違いあれこれ。そしてハーフをもつ親の間違った認識というものがあるのだということを知って、びっくりした。バイリンガルであるために、どれだけ教育費が必要か、生まれたときに両親それぞれの国籍をとっておくことがいかに重要になってくるか、ここには知っておかなければならないこともたくさん書いてある。
国際結婚が増えるであろう今後の必読書のひとつ。・・・なんて、申し訳ないけど気軽に笑いながら、大切なことが学べる。
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日独ハーフによるハーフ以外の人のためのハーフ指南書。ハーフは日本人からこう見られ、こう考える。読後に思う、純日本人である私にはハーフの方々が置かれた立場と言うのは立場が違いすぎてやはり理解できない。それを前提として、異化・差別化・偏見等に気をつけ、相手や物事をできるだけフラットに捉えていけるようにしたいものだ。(手放した)