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まほろばの国で
著者 さだまさし
「“生きる”という事は、本当はもっと“泥くさい”事なのだよ。そして、それは美しいのだ」。同い年の「戦友」の死、愛着あるホテルの営業終了、長崎で平和を我が子に語る若き母親、...
まほろばの国で
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まほろばの国で (幻冬舎文庫)
商品説明
「“生きる”という事は、本当はもっと“泥くさい”事なのだよ。そして、それは美しいのだ」。同い年の「戦友」の死、愛着あるホテルの営業終了、長崎で平和を我が子に語る若き母親、「十七歳」の犯罪……。日本中を歌い歩いてきた「旅芸人」だからこそ綴れる、この国が忘れてはならない「心」と「情」と「志」。胸に沁み入るエッセイ集。
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紙の本
真の「まほろばの国」にするために
2010/07/27 01:33
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:MtVictory - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルの「まほろば」とは「あとがき」によれば万葉語で、国の中心・最高の場所を指すそうである。日本は素晴らしい、と伝えたい思いで付けたタイトル。本書は1998年から2002年にかけて「まっさん」が毎日新聞に書いたコラムを集めたもの。音楽だけでなく、社会問題など幅広い話題を取り上げて書いている。
日本という国を愛するが故に、この国について問題提起し続ける「まっさん」。 バカ親や馬鹿マスコミを愚痴ったりしているが、ここではやはり音楽がテーマの文についてだけ触れることにする。
「ツアー」という文章の中で、ミュージシャンとして「一番怖いのは慣れから来る無感動」だと書いている。「常に新しい気持ちでステージに上がり続けることこそが最も大変なことかも知れない」。今年58歳の彼だが、今も歌い続けられるのは気持ちの切り替えの上手さもあるのだろう。
「言葉の持つメロディー」という文では歌作りについて、「伝えたい相手と伝えたい言葉さえあれば誰だって歌を作ることは出来る」、「言葉には既にメロディーがある」と言っている。まあ、売れるかどうかは別だが。
「初小説に託す」という文では、「生命・時間・こころ、自分の意志や力だけではどうにもならないものを歌い続けてきた」と自分の歌のテーマ、原点について語っている。本書を読むと彼の歌に対するスタンスがよく分かるだろう。
「ロッカー・中島みゆき」では彼女を称して、「反骨とも拗ねるとも異なる自立した精神性」とロッカーとしての中島みゆきを讃えている。
著者は「日本架空説」なるアルバムを出しているが、「まほろば」を架空のままでなく真実に近づけていきたいものだ。