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竹中半兵衛
著者 八尋舜右
目の前で剽軽な笑顔を見せる木下藤吉郎に、半兵衛は次第に心ひかれていく自分を感じていた。「この男と、もう一度戦場に立ってみるのも悪くはない。あるいは戦火の絶えた世の中が実現...
竹中半兵衛
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竹中半兵衛 秀吉を天下人にした軍師 (PHP文庫)
商品説明
目の前で剽軽な笑顔を見せる木下藤吉郎に、半兵衛は次第に心ひかれていく自分を感じていた。「この男と、もう一度戦場に立ってみるのも悪くはない。あるいは戦火の絶えた世の中が実現できるやもしれぬ」。――名利を求めず、ただ天賦の軍略の才を縦横に駆使して秀吉を勝利に導いた男、竹中半兵衛。名誉よりも人生に美学を求め、三十半ばで夭折した名軍師の生涯を描く長編歴史小説。
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紙の本
日本人好みの典型的軍師
2001/11/23 13:27
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投稿者:上善如水 - この投稿者のレビュー一覧を見る
よくこんな人物を小説にしたな、という印象。海音寺潮五郎氏が「竹中半兵衛は史伝で読むよりも小説で読む方が面白い人物だと思う。彼の外面的な部分よりも内面的な部分の方が面白いと思うから。」と言っていたが、私は後段に賛成だが前段には反対。半兵衛に対しては、小説において人間くさい部分を著者の空想により一義的に与えてしまうよりは、史伝において抽象的な人格を多分に残しつつ各々の空想で半兵衛の人柄に思いを馳せる方が絶対に面白いと思うから。
小説の中で表現されている半兵衛はとにかく優しく、戦国の混乱から民を救いたい、と心から願っている、という設定だが、実際の彼は優男的な部分も持ちながら、主の城を身内だけで乗っ取ったり、軍談の講釈の最中に厠に立った息子に「その場で垂れ流してしまえ!」などと叱咤する峻烈さも持ち合わせている。こういった瞬間的な峻烈さを兼ね備えた人物設定が見たかった。