商品説明
ある医療事故をきっかけに都心の大病院を飛び出した女医・菜々子は、兄が経営する東京近郊の個人病院で働き始める。それから間もなく、中学時代の同級生に誘われ地元の市民会館で、ステージに立つ出演者たちの医療サポートを請け負うことになってしまう。最初に担当したのは高齢の噺家。転倒による大腿骨骨折を疑われたが、予定のステージにどうしても立たなければならないという。だが検査の結果、ほかの病気が見つかる。菜々子は彼をステージに立たせてあげられるのか!
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
連作短編集
2021/12/31 19:22
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やさし - この投稿者のレビュー一覧を見る
大きな病院から実家の兄の病院を手伝うようになった医師が、病気があっても晴れ舞台に挑戦したいという様々な人達の情熱にうたれ、それに応えて支えていこうと奮闘する姿がいい。医師としては無理してほしくないという思いも、考えられる危険性や対処の大変さなど医療的なことが自然に描写されよくわかるし、それでも応援したくなる熱い心の動きも伝わってきて、本番のステージの輝きの裏の苦しみが報われた歓びを共有したように感じられる。6作通じてだんだん明らかになる主人公の抱える苦悩も変化していき、最後に出口を見つけられる。だれもがなにかを抱えてしんどい思いを持ってるのに、懸命な人を応援せずにいられないんだなとなんだか嬉しい温かさがあとに残る。