一妻多夫の淫らな世界で【６】

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投稿者：つの　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

なろうからの書籍化作品です。個人的には、なろう版を先に読んでから書籍版を読む事で完結する作品だと思います。
なろう版を読んでから買って本当によかった！面白かった！

エロいシーンはきちんと描写はされていますが、濃厚で濃密な描写ではありません。なので、そういうのを求めてる時にはちょっと違うかな。いちゃラブだけど、基本的に主人公が押しに弱いのでなし崩しになだれ込んで押し倒されまくっています。

しかし、とにかく設定の作り込み方が秀逸で、文章力があり、とても面白いです。とてつもない設定魔とかです。ただ、必要な設定を必要なだけ用意してあり、それをストーリー上にバランスよく配置して、わかりやすく納得しながら読み進められる。曖昧さやぼかした説明をされる事がなく、設定の出し方が上手い。
なろう版のストーリー展開で一見不自然だったり不足していると感じる部分も、書籍版の加筆部分が補強して納得感も理解度も上がり、益々このストーリーが好きになりました。

なろう版を読み切った人にこそ書籍版の購入をお勧めします。なろう版で公開されているエピソードが一部削られている代わりに、なろう版にはないシーンがたくさん追加されています。各旦那様がその時どう思っていたのか、実はあの旦那様こんなことしてましたとか。主人公の産んだ子供達がどうなったのか、あと、他の救世の乙女たちのその後とか。

加筆し過ぎた、とあとがきに書かれていましたが、もし作者さんがその気があったなら、もうちょっと自由に書いてもらって、なろうにあるエピソードは全部収録してもよかったのではないかなあ。書籍版単独では満足しないので、ある意味でもったいない書籍版です。
いつか巻の追加か、せめてコンプリート版が出ますように……。