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ラストオーダー1 ひとりぼっちの百年戦争 【電子特典付き】

著者 浜松 春日 , カズナリ

終末後の世界。機械兵士リアは、最後の命令――ラストオーダーに従い、終わることのない戦争を百年以上も続けていた。そんなリアの前に、終末後も生き残っていた人々が暮らす住処を追...

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ラストオーダー ひとりぼっちの百年戦争 1 (講談社ラノベ文庫)

税込 748 6pt

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商品説明

終末後の世界。機械兵士リアは、最後の命令――ラストオーダーに従い、終わることのない戦争を百年以上も続けていた。そんなリアの前に、終末後も生き残っていた人々が暮らす住処を追われた兄妹、ノーリィとミクリが現れる。規則上子どもを見捨てられないリアは、二人を保護することに。機械人形を警戒する兄妹だったが、身を挺してでも二人を守ろうとするリアに次第に心を開いていく。意を決して、もう戦争は終わっていて戦う必要がないことを告げるが、命令に従うリアは戦いをやめることを拒み――!
NOVEL DAYSにて開催されたリデビュー小説賞受賞作が登場!
【電子書籍には特典として書き下ろしSSとデザインラフを収録 ※紙の書籍巻末特別企画のカラー版です。】

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評価内訳

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紙の本

人類が機械に滅ぼされようとも、機械少女は命令に従い、戦い続ける……。

2020/04/02 02:16

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Caris - この投稿者のレビュー一覧を見る

まず、言わせてください。大変素晴らしいです……!2020年に刊行された新作ライトノベルの中では断トツで一番面白い作品である、と断言出来ます!
読んで損はないです。是非読みましょう!

以下、長々と語らせていただきます。

本作は、ジャンルで言うとSFだと思います。
物語は機械によって職業を奪われた人々の悲痛な叫びが響く時代から始まりますが、すぐに舞台はそこから百年後の、文明崩壊した時代へと移り変わります。
一体その百年の間に何があったのか、などのいくつかの謎を残したまま、物語は進んでいきます。それらは話が進むにつれて少しずつ明かされていきますが、一巻の最後まで読んでも依然として大きな謎は残ったままです。
そんな訳でストーリーの内容的にも大変レビューをしにくい作品の為、いくらか抽象的な内容になりますが、ご容赦ください。
まず、百年後の世界の描き方が素晴らしいです。重厚な世界観設定はもちろんのこと、そこに生きる人々の営みから思想までもがしっかりと描かれています。読者への説明が難しい世界観説明を、自然なストーリーの流れと共に納得がいく形で丁寧に刷り込んでいく技からは、著者が相当な実力の持ち主であることが伺えます。
そんな世界観を下地にしたストーリーですが、とにかく一つ一つのシーンが美しい。映像的にも登場人物の感情的にも動きに富んでいて、いちいち読者の心を揺さぶってきます。時に感傷的な気分にさせられる内容、時にふと考えさせられる内容、時に手に汗握る迫真の戦闘描写。個人的に印象に残っているのは、○○に追われているシーンです。その展開の結果は予想出来るのに、それでも恐怖を感じてドキドキせざるを得ませんでした。そこら辺は著者の浜松先生の元自衛官としての経験に裏打ちされたものなのでしょうか?
あと、イラストも小説の雰囲気に完璧にマッチしていて、感服致しました。キャラデザ、メカデザ、背景の書き込み等々、不満が一切見当たらない出来でした……!
全体を通しては、ノベルデイズの浜松先生の活動報告に書かれていた「自分がこの世に何を遺したいかという自問自答を何度もして形作られたのがこの作品であり」という言葉の通り、大変熱量のある作品となっています。読み進めていく度に、ひしひしと熱い想いが伝わってきました。
ただ、一巻時点ではあくまでもプロローグとでも言うべき、続刊前提の内容でした。これは打ち切られたらダメなタイプの作品です。
一巻を読めば、ラストシーンが只事ではない何かを訴えかけてくれるのだろう事が容易に想像出来るので、今後に激しく期待します。
浜松先生、素晴らしい作品をありがとうございました!


ところで……本作の受賞したリデビュー小説賞には、こんな言葉が掲げられています。
「賞金はございませんが、優秀作品は講談社文芸第三出版部、または、講談社ラノベ文庫編集部から刊行し、著者とご相談の上、販売部・宣伝部とともに講談社の全力を尽くすプロモーションをお約束させていただきます。」
……は?
いつも通り、講談社ラノベ文庫は何もプロモーションしていないのですが……これは一体どういうことなのでしょうかね!?
五月にコミカライズが開始予定、と帯に書かれていただけですが……まさかこれが“全力を尽くしたプロモーション”なのでしょうか!?

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