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帰らぬ日遠い昔
著者 林 望
東京オリンピックの年に、旧府立四中=名門戸山高校に入学したリンボウ少年は!? ーー東京オリンピックの年、都立戸山高校の1年生となった私は、緊張しながら入学式に座っていた。...
帰らぬ日遠い昔
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帰らぬ日遠い昔 (講談社文庫)
商品説明
東京オリンピックの年に、旧府立四中=名門戸山高校に入学したリンボウ少年は!? ーー東京オリンピックの年、都立戸山高校の1年生となった私は、緊張しながら入学式に座っていた。そこは不思議なところで、毎日が楽しくもあり、苦しくもあり、哀しくもあり、腹立たしくもあった。「愉快」という感情に満たされて始まった高校生活3年間を、自筆のイラストと闊達な文章で語る青春の自伝。
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紙の本
かつての名門都立進学高校は学校内に予備校を持っていた!
2007/04/10 12:16
11人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書を読んでの最大の収穫は、学校群制度が導入され名門都立進学校(日比谷、戸山、西、小石川、新宿、両国など)がズタズタボロボロにされるまでは、名門都立高校には「補習科」と称する「東大進学希望」の浪人生向けの「予備校」が各学校にあり、各名門高校は一人でも多く浪人生を東大に送り込み母校の名声を高めようと必死に競い合っていたという「事実」である。諏訪哲二は「塾」と「学校」は根本的に異なり、「学歴獲得という消費文化」を象徴する学習塾に対し、「学校」が「全人教育」「共同体構成員としての、人間の社会化教育を行うのが基本機能」などという空理空論を弄ぶが、学校群制度が導入され私立の中高一貫校が隆盛するはるか昔から、東京都立の名門ナンバースクールは学歴獲得という「消費文化」にどっぷりつかり、全学が一丸となってひとりでも多くの学生を東京大学に送り込むべく競い合っていたのである。都立のナンバースクールがそうだったなら、県立浦和もそうだったろう、県立千葉もそうだったろう、県立湘南もそうだったろう。林望は、学校群制度の導入と同時に「補習科」は一斉に廃止となり、それまでただ同然だった浪人生の学費は「駿台予備校」のような浪人予備校が提示する法外な学費に取って代わられたと嘆いている。