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大航海時代の日本人奴隷 増補新版
著者 ルシオ・デ・ソウザ 著 , 岡美穂子 著
戦国時代の日本国内に、「奴隷」とされた人々が多数存在し、ポルトガル人が海外に連れ出していたことは知られていた。しかし、その実態は不明であり、省みられることもほとんどなかっ...
大航海時代の日本人奴隷 増補新版
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大航海時代の日本人奴隷 アジア・新大陸・ヨーロッパ 増補新版 (中公選書)
商品説明
戦国時代の日本国内に、「奴隷」とされた人々が多数存在し、ポルトガル人が海外に連れ出していたことは知られていた。しかし、その実態は不明であり、省みられることもほとんどなかった。ところが近年、三人の日本人奴隷がメキシコに渡っていたことを示す史料が見つかった。「ユダヤ教徒」のポルトガル人に対する異端審問記録に彼らに関する記述が含まれていたのだ。アジアにおける人身売買はどのようなものだったのか。世界の海に展開したヨーロッパ勢力の動きを背景に、名もなき人々が送った人生から、大航海時代のもう一つの相貌が浮かび上がる。
増補にあたっては、豊臣秀吉の朝鮮出兵によって大量に連行された朝鮮人捕虜、その捕虜たちの扱いに直面したイエズス会、さらに、長崎に連れて来られたアフリカ人奴隷など、アジアにおける奴隷貿易の実態をさらに深く紹介する。
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紙の本
近世のグローバル化
2021/05/25 15:46
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投稿者:mt - この投稿者のレビュー一覧を見る
16世紀末から17世紀半ばにかけて、「奴隷」として海外に渡った日本人を紹介した一冊。藤木久志氏の一連の著作で、戦国期に行われた捕虜や乱捕りによる人身売買の様子は知っていたが、これはその拡張版のような内容。「年季奉公」として身売りされた日本人が、海外商人には「奴隷」として扱われ、アジア各地をはじめ南米や南欧地域にまで拡散していく様子は興味深い。また日本でもとくに長崎や平戸を中心に、多様な人種の奴隷が存在していたことにも驚かされる。現代の感覚では捉えきれない、近世のグローバルな側面を知れる良書だと思う。