Apple Car デジタル覇者vs自動車巨人

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えっ、発刊後2か月近くたつけど、ブクログにまだ感想がアップされてない。。。ということで１発目です。

「Apple_Car」という表題だったので、そのものずばりな内容を期待したのですが、全然そうではなく、EVをめぐる開発競争全般的なお話でした。そういう意味ではAppleがほとんど戦略を語っていないこともあり、Apple_Carな話はホントに出てこない。

自動車業界に大きな波が押し寄せつつあることはよくわかりました（ピストンリングメーカ「リケン」の社長さんが登場してたけど、エンジン部品専業メーカ各社は10年後、20年後を見越した事業構造の変革を図らないとかなり厳しい。。。）

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"Apple Car"というまことしやかに囁かれている噂を切り口とした、EV時代を目前とした自動車産業の今後はどうなるのか？という資料と、日経および有識者の見解をまとめた本。

気になった部分は多々あったが、P.265の鈴木裕人氏の「アップルは基本的にテクノロジーリスクを取らない起業（中略）テスラはテクノロジーリスクを取ってなんぼの起業」という見解。
アップルは基本的に後出しで概念の改革をしてきた起業だと思うので、しばらくは静観するのでは？（自動運転の評価試験や特許出願数の少なさからも）

D2Cの盛り上がりなどもあるし、産業において開発と製造の分業は進んでいくと思われるが、自動車は安全性の兼ね合いでドラスティックな分業は難しいと思う。というのが下手に工学の古い考えを持ってしまった私みたいな頭の固い人間の考えで、アップルみたいな価値観を変える組織はそういう古い価値観をすべてを一新して進んでしまうんだろうな。

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タイトルはアップルカーですが自動車産業の動向や半導体なども含まれています。
インタビュー記事をまとめた部分も結構あるため、部品やエンジンメーカーがEVなど変わっていく状況をどう考えているかがそれぞれなのも面白いところです。
部品メーカー含めてこれからかなり大きな変動が起こるのは間違いなさそうです。

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ハードウェアからソフトウェアにフォーカスが移り、下請け企業や異業種参入など、プラットフォームの構築に死に物狂いで取り組んでいることが理解できました。キーワードはOTAですね。まさに車がスマホのように変化していくようです。一体車によってどのような体験をさせてくれるのかとワクワクする反面、日本の自動車産業がどうなっていくのか不安にもなりました。

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テスラの車の構成要素、モデルSとモデル3の違いなど、写真で見れてなんとなくイメージつかめた。

いろんな関係者のインタビューを掲載。

■示唆、感想
利害関係者がめちゃくちゃ多いので、調整が大変そう。
いろんな方面からプレーヤーが出てくるから、まさに群雄割拠という感じ。
誰が天下を取るのか

■発行時期
2021年8月

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テスラのビジネスモデルや技術戦略の総合的レビューが手厚い。内容にはやや繰り返し的な記述が多く、実際の分量は紙面の2/3程度かも。