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電子書籍
大笑いのプロジェクト×(バツ)
著者 現代ビジネス研究班
時代錯誤、思わぬ誤算、ハナから無茶だった?!大マジメな挑戦者による、笑っちゃうしかない大失策の数々…。結果は「×」でも面白さ二重マルの珍計画をお楽しみあれ。
大笑いのプロジェクト×(バツ)
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大笑いのプロジェクト× (KAWADE夢文庫)
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紙の本
もう少し掘り下げてほしかった
2004/01/01 23:23
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投稿者:APRICOT - この投稿者のレビュー一覧を見る
プロジェクトX(エックス)ならぬプロジェクト×(バツ)。つまり、失敗に終わった古今東西のプロジェクトを、茶化しながら紹介した本。
このKAWADE夢文庫は、1つ1つのアイテムを1〜2ページで紹介していて、読みやすく、わかりやすいのが特徴。だが本書の場合、外国のあまり知られていないものなら「こんなおマヌケなプロジェクトがあったんだね、アハハ」だけでも良いが、有名な日本のものについては、ページ数を多少増やしてでも、もう少し掘り下げてほしかったと思う。
たとえば二千円札。一向に普及しない理由は、ATMで使えないから…とだけ書いてある。だが、そんな事はわざわざ本で読まなくても知っている。なぜATMで使えないのか、なぜ使えるようにしないのか等、もっと掘り下げてほしかった。地域振興券やハウステンボス、海ほたる等も同様で、どうしてうまく行かなかったのか、もっと具体的な説明がほしかった。
また、自動パン焼き器の場合、ポシャった理由は、パン屋で買うパンの方がおいしかったから…とだけ書かれている。だが友人の話では、自動パン焼き器でも充分おいしいパンは焼ける、だがパンの味は材料次第なのに、出来合いの材料セットはあまり良い物ではなかった…との事。この種の記述もほしかった。
さらに、オンライン書店が失敗だというのには、愛用している私としては、大いに首をひねってしまった。日本では再販制度が障害となり、アメリカほどにはヒットしない…との指摘はその通りだと思う。だが著者は、接続料金の分だけ高くつくという指摘からしても、オンライン書店を単に本を買う手段としてしか見ていないようだ。データベースとしての価値が全くわかっていない。
まあ、私のような、サイトは始終のぞくが買う事は少ないという、ありがたくない客が多くて、サイトの華やかさとは裏腹に内実は火の車…という事なら充分考えられる。だが、それならそうと記述すべきだと思う。いずれにせよ、オンライン書店をろくすっぽ知りもしない人間が書いている感じで、説得力に欠ける。
以上、着眼はとてもおもしろいのに、掘り下げ不足、勉強不足が目立ち、総じて期待はずれだった。このままでは本書自体も“プロジェクト×(バツ)”の仲間入りだろう。ぜひ改訂増補版を出してほしい。