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父の仕事を継ぐ 自分の味をつくる
著者 陳建一
中華の神様と呼ばれた父・陳建民氏.父と同じ味を出したい,偉大な父に少しでも近づきたいと悩む建一氏を救ったのは「お父さんの真似ではなくて,自分の料理を作ればいいじゃない」と...
父の仕事を継ぐ 自分の味をつくる
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父の仕事を継ぐ自分の味をつくる (岩波ジュニア新書)
商品説明
中華の神様と呼ばれた父・陳建民氏.父と同じ味を出したい,偉大な父に少しでも近づきたいと悩む建一氏を救ったのは「お父さんの真似ではなくて,自分の料理を作ればいいじゃない」という言葉だった….父という大きな壁を乗り越え,一流の料理人として活躍する中華の鉄人が語る「幸せ」に生きるための極意.おいしいレシピ付.
目次
- はじめに ♪パッパラパッパッパー人生の極意
- 1章 僕という少年
- 僕の料理事はじめ
- 我が父、陳建民の軌跡
- 日本の食卓に麻婆豆腐が登場した!
- 父をサポートした母の姿
- 僕はガキ大将
- 勉強は大嫌いだった
- 食べること、小さな頃から大好きだった
- 外食も大の楽しみ
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紙の本
根っから明るい生き方 が魅力
2007/07/07 16:44
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:朝光 - この投稿者のレビュー一覧を見る
テレビで陳さんを見ていると、とても良い人そうだなと感
じるのですが、この本を読んでやっぱり実像もそうなんだ
と分かりました。
遊ぶことが好き、食べることが好き、人に喜んでもらうこと
が好き。 だから、一所懸命に仕事し、一所懸命に遊ぶ。
陳さんが料理以外の道を進んでいたとしても、きっと同じ
ように大いに仕事し、大いに楽しむ生き方をするのだろう
と思います。
本当は色々苦労があるのでしょうが、それを吹き飛ばす
元気と意欲は素晴らしいものです。
生活に疲れたなとか、人生面白くないなと感じている人
にはこの一冊がビタミン剤になるのではないでしょうか。
もちろん、中・高・大生にもお薦めです。
紙の本
オーナーシェフが、若くして店を引き継ぐためには、部下を“味”で圧倒しなくてはならないね
2006/09/12 23:07
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:7ひきのこぶた - この投稿者のレビュー一覧を見る
陳建一、中華の料理人である。フジテレビ系で以前に放送していた「料理の鉄人」の「中華の鉄人」だ。この本は彼の来し方を振り返り、自身で記したもの。「自伝」というような大仰なものではないし、ましてや成功の秘訣といった教訓めいたものではない。「僕(著者)」はどのように感じて、どのように振舞ったかだけを、まっすぐ記している。
著者の父親である陳建民は「日本に麻婆豆腐を初めて紹介した料理人」として有名だ。もしかすると横浜や神戸の中華街では、それ以前にも食べられていたかも知れないが、NHKの「きょうの料理」で取り上げ、日本人の口に合うようにアレンジしたのは、建民の功績。「「私の四川料理、少し嘘あります。でも、いい嘘です」父はそう言っていた」。今でこそ豆板醤などの中華調味料は、スーパーで簡単に手に入るが、昭和30年代ではほぼ不可能。もっとも、もし当時あっても、辛さが受け入れられないだろうが。
それほどまでに有名な父親を持った著者。「仕事を継ぐ」といっても、簡単にはいかない。会社(店)は相続で継ぐことができる。だが、料理人としての“味”を継ぐのは単純にいかない。古今亭志ん生はある意味で名人と評価されていた。その息子の金原亭馬生も上手な噺家と言われていた。志ん生の得意ネタに「火炎太鼓」などがあるが、馬生はそれらを演じなかったそうだ。比べられるのがいやだったのだろうか。早世したのでわからないが、ことほど左様に偉大な父親はプレッシャーになる。
著者の場合にも古くからの客の中には、「陳建民の味とは違う」と評する人がいた。もちろん業界にも。陳建民二世として見られれば、乗り越え難い壁である。悩んだ。それを解いてくれたのは妻(かみさん)。お父さんの真似でなく、自分の料理のファンを作ればいいと、いってくれた。「継ぐ」とは、同時に「自分の味をつくる」ことだったのだ。
建民が亡くなったのが著者34歳のとき。料理の鉄人がスタートしたのが37歳。そして現在49歳。いまは3代目となる息子のために、地盤を固めてやっているところである。