- カテゴリ:一般
- 販売開始日: 2022/02/14
- 出版社: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- レーベル: ディスカヴァーebook選書
- ISBN:978-4-04-300401-0
読割 50
電子書籍
禅とは何か
著者 鈴木大拙
世界的禅学者たる著者が禅を平明に概説した講演録をまとめたもの。その現代的学識と深い禅経験によって、初めて禅を学ぶ人には手引となり、久しく学んだ人にも永遠に価値を有する入門...
禅とは何か
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禅とは何か 改版 (角川ソフィア文庫)
商品説明
世界的禅学者たる著者が禅を平明に概説した講演録をまとめたもの。その現代的学識と深い禅経験によって、初めて禅を学ぶ人には手引となり、久しく学んだ人にも永遠に価値を有する入門書である。
(※本書は1993/3/1に発売し、2022/2/10に電子化をいたしました)
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禅とは何か、仏教とは、宗教とは何か
2004/06/09 05:11
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投稿者:明けの明星 - この投稿者のレビュー一覧を見る
漱石の『門』を読んだことがありますか? まだの人は読んでみてください。漱石は聖書を読んだか分かりませんが、仏教のほうはいろいろ勉強したみたいです。とくに禅については、漱石の小説を読んでいると、ちょくちょく出てきます。
『門』では、主人公が禅寺へ行って参禅するんですが、いくらやっても何も変わらず、けっきょくそのまま戻ってきます。「悟りを開く」とか「彼岸に至る」というのは、どうも、よほど思いきったことであり、たいへんな覚悟がないとダメなようです。ぼくのような凡人は、「向こう岸にいったら、二度と戻ってこれないんではないか」と思って、思いきって彼岸までエイッと行くということができないわけです。「永遠回帰」というやつですね。そういう意味で、『門』の主人公には、ものすごく共感したのです。
有名な公案に、「仏とはどういうものか」と訊かれて、「乾いた糞のカタマリだ」と答えるのがあります。禅というのは、こういうことを言うのだから、非常に変わった宗教なのだなあ、と思いました。
僕は仏教のこともろくに知らないのですが、この『禅とは何か』を読んで、大きな感銘を受けました。目次を書き抜きます。
第一回 宗教経験としての禅
第一講 宗教経験とは何か
第二講 何を仏教生活というか
第三講 仏教の基本的諸概念
第四講 証三菩提を目的とする禅
第五講 心理学から見た禅
第二回 仏教における禅の位置
第一講 宗教経験の諸要素
第二講 宗教経験の諸形
第三講 宗教としての仏教
第四講 リョウガ経大意
第五講 神秘主義としての禅
目次を見れば分かるように、禅だけに話を限定せずに、仏教や宗教という広い視野で、わかりやすく述べてあります。
「縁起」というのは円環ということと思います。この本のどこかに釈迦が説法をして、後に弟子になった人物に花を手折って見せた、という逸話がありましたが、花も円環をしています。こういう部分で、ぼくは非常に感銘を受けたのです。
とにかくお勧めです。たいへんに深いことがたくさん書かれています。講義を速記したものだということで、そのために、口語的で、分かりやすい部分もあり、またかえって、整然とまとまってないという意味で、分かりにくい部分もあると思います。いずれにしても深い知恵が織り込まれた本です。