電子書籍
クラウドで募るかなあ
2023/09/28 01:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
そのあたりからだんだんと、リアリティが無くなってきて……。うーん、でした。設定は面白いのにねえ、なんだか、ありそうにないことが、だんだんと。しかし、タイトルにひかれ、起こる事件にひかれ
投稿元:
レビューを見る
Amazonの紹介より
新米弁護士の小柳のもとに相談に訪れた女子学生が、その夜、突如失踪した。翌朝、クラウドファンディングで日本中から10億円の身代金を募るという前代未聞の誘拐事件が発覚する――!
斬新な設定、二転三転する展開、抜群のリーダビリティ。
デビュー作にしてエンターテイメント小説の面白さがぎゅっと詰まった、新機軸のノンストップ・ミステリー!
第8回新潮ミステリー大賞受賞作。
クラファンによる身代金誘拐という斬新な構想や二転三転する展開にグイグイと引き込まれました。
話の展開としては面白かったのですが、どうなっていくんだろうという期待の風船が膨らみすぎた分、あんまり話が盛り上がらずに萎んでいく感覚がありました。
せっかくクラファンによる身代金誘拐という魅力的な要素があるのに、他にも着目する部分が多くあって、魅力の分散がされたように感じました。
その一つが登場人物です。みんな「闇」の部分が深すぎて、そっちの方にやや注目してしまいました。
主人公は新米弁護士の大樹。心優しい性格かと思いきや、兄は犯罪者だったり、情報収集には情報屋を使ったりとちょっと特殊かなと思いました。
他にも誘拐された女は、友達に引き摺り込まれた結果、詐欺の片棒を担ぐが、実は親は芸能人。のように登場人物の経歴が一筋縄ではいかない人達が多くいたように感じました。
話の展開では、段々とクラファンによる値段が上がっていったり、誘拐された人は生きているのか?といった緊張感があったりと途中までは話の盛り上がりが良かったのですが、その後がイマイチ盛り上がらない感じがしました。
緊張感は伝わりつつも、場面の転換や文章力の影響なのか、空気感が途切れ途切れになった感覚がありました。
ただ、二転三転する事件の真相が面白く、構成が良く練られている印象がありました。
事件に背景にあるのは、「親と子」や「上司と部下」など様々な関係性によって生じる「ズレ」かなと思いました。
それぞれの上下関係や横の繋がりなど、それぞれが感じる不満や嫉妬など感情が渦巻いていて、他人事ではないなと思う部分もありました。
いかに大きな影響を与えるのか。色々なパターンが垣間見れて、改めて難しさを感じました。
投稿元:
レビューを見る
ひとりの女性が誘拐され、クラウドファンディングで身代金10億円を集める様に要求される。
事件に関係する主人公は、正義感が抜けきれない新人の弁護士。できる上司のボスとともに、事件を追うことに。
事件の舞台となるIT関連会社サイバーアンドインフィニティ社で暗躍する企業スパイに苦悩する寺岩社長の姿は、こんな上司の元で働きないなと思えたり。
主人公のボスを含めて、上司のあり方も楽しめました。
ネットやSNSて、人の価値が決まるように思える時代。常にひとに見られているようで、生きにくい世の中だなとおもう。オレオレ詐欺など、人の善意の上に成り立つ詐欺も、人の関係が希薄になっている証拠でしょうかね。
投稿元:
レビューを見る
新米弁護士・小柳の元にとある件で相談に訪れた菜子が突如失踪する。翌朝、クラウドファンディングで日本中から10億円の身代金を募る「誘拐プロジェクト」を発見する。小柳は事務所のボスであり企業法務弁護士である美里と共にクラウドファンディングサイトを運営する企業へ赴くが…
菜子の行方は勿論、何故クラウドファンディングで身代金を募ったのか。
二転三転する展開にハラハラしっぱなしでしたが、ラストのどんでん返しが驚きでした。
爽快とはいかなかったですが、納得のラストでした。
投稿元:
レビューを見る
クラウドファンディングを活用した身代金の要求という点が新しいところ。
話の筋自体は、どこか物足りない。終わり方もスッキリせず、モヤモヤ感が残る。
しかし、新しい分野での取り組みに好感を持つ。次回作に期待したい。
投稿元:
レビューを見る
身代金をクラウドファンディングで集める。
普通なら警察には言うなという誘拐犯が、世間に誘拐を知らせてお金を巻き上げようとする奇想天外な発想が良かった。
後は何を書いてもネタバレになりそう。
新米弁護士の小柳さんが今後どうするのか、それも知りたいと思いました。
投稿元:
レビューを見る
さらりと読み終えた。
面白かった。
複雑な登場人物の関係性ではなかったからか、わかりやすかった。
USBで重要な情報を社長が持ち歩くなんて、そんな
事あるか??と思ってたら、それも作戦だとわかって、納得。
ただ、ちょっと物足りない感じがする作品ではあった。
投稿元:
レビューを見る
新潮ミステリー大賞受賞作。特殊詐欺事件に関わった女学生から相談を受けた新米弁護士の小柳。しかし女学生は突然失踪してしまい、何者かがクラウドファンディングで十億円の「身代金」を日本中に要求するという事態に。犯人の目的はいったい何なのか、そして刻限の午前0時までに身代金十億円は達成されるのか。ぐいぐいと引き込まれるテンポのサスペンスミステリです。
最近はオンラインを使った身代金略取の誘拐ミステリ、ってのも見かけますが、クラウドファンディングって……あったかそんなの。そしてなるほど、という気もしました。見ず知らずの他人であっても命がかかっているとなったら、やはり協力せざるをえないよね、と。その点で一人当たりの価格設定はうまいと言えばうまいのかも。ま、どこにでも心無い人もいることはいるのでしょうが。まだまだ善意を信じたいです。
誘拐事件の謎を追いながらも、自らのボスへの疑惑に悩まされる小柳弁護士の活躍も読みどころ。誘拐事件から企業スパイの問題へと、手掛かりが増えるほどに分からなくなっていく事件の様相にこちらも振り回されます。最終的な「犯人」には思い至れなかったなあ。
投稿元:
レビューを見る
評判ほどではなかった、が読後の感想。クラウドファンディングで身代金を募るという観点は面白いと思ったが、プロットも読めてしまうし、人物描写が稚拙で深みが足らず希薄な印象で、読ませる筆力が不十分。
投稿元:
レビューを見る
最初にちょっとしたいざこざがあって、女子大生が誘拐される。
身代金は、クラウドファンディングで10億円。国民から広く募るというまさに時代の先端を行くような事件。
依頼を任されていた若手弁護士が謎解きに奔走する。
女子大生のちょっとあり得ない事情や環境や、若手弁護士やその上司、ほか取り巻く人々にもちょっと共感できなくて、
今一つのめり込めなかった。
投稿元:
レビューを見る
弁護士がそこまでする?とも思ったが、そういう人ばかり出てきた。いろいろ突っ込みたいところはあるものの、この弁護士事務所の他の話も読んでみたい。
投稿元:
レビューを見る
クラウドファンディングでの身代金の募集というアイディアは目新しいが、人道的な目的でのお金の拠出という意味で、百田の『野良犬の値段』を思わせる。
ただどちらにしても、テロリストが民間人を誘拐し身代金を要求した際に、国がお金を出すことに対し、「テロリストの要求には屈しない」という姿勢が評価されがちなことを考えると、人々がお金を払うことをそんなにポジティブに捉えるだろうかということが納得しがたい。
この小説の中に、そうした視点がまったく出てこないのにも首をかしげる。
とはいえ、こうした犯罪が生まれた別のディテールやどんでん返しはなかなかもっともらしく、十分楽しく読んだ。今後が楽しみ。
投稿元:
レビューを見る
10億円をクラウドファンディングで要求するあらすじを読んで手に取った感じとしては思っていたよりも緊張感がなかった気はする どちらかというと人間関係が入り混じったりするところが面白かったのかも
投稿元:
レビューを見る
※
第8回 新潮ミステリー大賞 受賞作
主人公の新米弁護士がどんなふうに
奮闘する話かワクワクと期待しながら
読み出しました。
弁護士が主人公の小説では、これまで
裁判中に活躍する話はよく見てきましたが、
依頼人未満の相談者が誘拐されて事件になる
展開に驚かされました。
真の黒幕は誰なのか想像しながら
読むのも楽しく、二重三重に惑わされて
読み応えありました。
後半、主軸が依頼人から離れてしまったのが、
少し残念。(人間らしいとも言えますが)
投稿元:
レビューを見る
クラウドファンディングを活用した身代金の要求と云う観点は新しいね。ただ、寄付型だし、現実成立するとは思えんがね。小柳弁護士始め出てくる関係者に共感を覚える人がおらず、読んでて結構イライラやった。めんどくさい説明も多いし、もう少し読み易くしてほしいものだ