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咲かせて三升の團十郎
著者 仁志耕一郎
江戸歌舞妓の若きスター市川團十郎。名だたる役者に認められ、粋な姐さんを妻にして、絶頂きわめたその時に、お上に睨まれ財産没収、江戸追放。あっという間の奈落の底から、見事復活...
咲かせて三升の團十郎
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咲かせて三升の團十郎
商品説明
江戸歌舞妓の若きスター市川團十郎。名だたる役者に認められ、粋な姐さんを妻にして、絶頂きわめたその時に、お上に睨まれ財産没収、江戸追放。あっという間の奈落の底から、見事復活するが、家族の悲劇を招いてしまう……。悪女にはまり欲に負け、泥にまみれた晩年でも、最期まで人々に愛された波瀾万丈の役者人生を描く傑作。
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紙の本
久しぶりに大人の小説に出会えた!
2022/06/27 10:22
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投稿者:猿之助 - この投稿者のレビュー一覧を見る
粋に生き、どん底に落とされても粋に生涯を終えた七代目團十郎の物語。面白いだけでなく奥が深く、所々心に沁みる小説で楽しく読めた。「本物の團十郎になれ」と言われ、「金と女に転ばないのが團十郎」と言っていたのに、そこにまんまとハマってしまう團十郎。歌舞伎の世界だけでなく、幕府役人の鳥居耀蔵が金と女に落ちていく様が物語に奥行きを出し、江戸時代後期の空気を自然に感じさせてくれるところが、またいい。どん底に落とされた團十郎が死を目前に、妾や倅に残していく言葉には感動させられる。こういう大人の小説を今後も読みたいと切に願う。