読割 50
電子書籍
幽霊海賊
著者 ウィリアム・ホープ・ホジスン , 夏来健次
航海のあいだ、絶え間なくつきまとう幻の船影。夜の甲板で乗員を襲う見えない怪異。船員としての豊富な経験を元に、底知れぬ海の恐怖を描く、ホジスン本領発揮の怪奇小説。本邦初訳!...
幽霊海賊
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
幽霊海賊 (ナイトランド叢書)
商品説明
航海のあいだ、絶え間なくつきまとう幻の船影。
夜の甲板で乗員を襲う見えない怪異。
船員としての豊富な経験を元に、底知れぬ海の恐怖を描く、ホジスン本領発揮の怪奇小説。
本邦初訳!
「異次元を覗く家」「〈グレン・キャリグ号〉のボート」とともに《ボーダーランド三部作》と呼ばれる幻の傑作。
目次
- 幻夢の世界――作者による序
- 地獄の船歌
- 第一章 海から現われた影
- 第二章 見習い水夫タミーが見たもの
- 第三章 大檣を登るもの
- 第四章 帆をもてあそぶもの
- 第五章 ウィリアムズの最期
- 第六章 交代した操舵員
- 第七章 霧の到来と、それが招いたもの
- 第八章 霧の到来のあとで
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
異形の海洋ホラーSF
2015/09/30 11:41
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:てんちょ - この投稿者のレビュー一覧を見る
名のみ高かったホジスンの「ボーダーランド三部作」がいよいよ満を持して登場。執筆順に合わせて第三部からの刊行となるが、どうやらこの判断は正解であったようだ。
以前ハヤカワ文庫で出ていた第二部「異次元を覗く家」を読んだのは高校生のころなのだが、期待値が高すぎたこと、読書経験が浅くこちらの読解力が低すぎたこともあって、いまいちピンとこなかったことを覚えている。
だが、ようやく手に取った第三部は「さすが」と思わせる手わざに圧倒された。タイトルは今となってはやや気恥かしいが、二十世紀初頭に書かれたとは思えない、無駄のない展開に感心してしまう。
逃げ場のない海の上で次々と起こる奇怪な事件、徐々に忍び寄る異次元的存在。スタイルは古めかしい海洋ホラーだが、そこにSF的解釈を施すことで、現代に生き残る見事な古典となった。
シンプルにして濃密な展開は、必ずやあなたを引き込むだろう。海事専門用語に戸惑うかもしれないが、読み飛ばしてもさほど問題はない。どうしても気になる人には、巻末の用語辞典が用意されている。