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武田騎兵団玉砕す
著者 多岐川 恭
信玄の跡を継いだ武田勝頼は焦っていた。重臣たちに、父と比較され軽んじられていることに腹を立てていた。そして信玄の遺言である「三年は死んだことを伏せ、守りに徹しよ」に背き、...
武田騎兵団玉砕す
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商品説明
信玄の跡を継いだ武田勝頼は焦っていた。重臣たちに、父と比較され軽んじられていることに腹を立てていた。そして信玄の遺言である「三年は死んだことを伏せ、守りに徹しよ」に背き、奥平貞昌が守る長篠城を攻めた。だが落城寸前、織田・徳川連合軍が押し寄せてくる。勝頼は討って出るが、予想をはるかに超える三千の鉄砲を前に苦戦。全国の武将に恐れられた武田騎兵団の運命は……。
天正三年(一五七五年)の「長篠の合戦」を舞台に、武田勝頼、奥平貞信、徳川家康、織田信長、鳥居強右衛門など各人の思惑をつぶさに描く。
●多岐川恭(たきがわ・きょう)
1920年福岡県生まれ。東大経済学部卒。戦後、横浜正金銀行をへて毎日新聞西部本社に勤務。1953年『みかん山』で作家デビュー。『濡れた心』で第4回江戸川乱歩賞を、翌年には短編集『落ちる』で第40回直木賞を受賞。以降、推理小説と共に時代小説も旺盛に執筆した。
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歴史小説の穴場
2023/05/06 21:49
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投稿者:ぶちでぶねこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
長篠城の勇猛な若き奥平信昌の内面の武田勝頼への思い、まさか鳥居強右衛門の活躍の裏には、織田信長・徳川家康・武田勝頼の3人の武将の運命がひしめき合っていたとは。こんなにもすごい大事件を初めて詳細に、まるで自分が鳥や草原の草の1本1本を目ど見ているような臨場感一杯でした。
おもしろかった。ひたすら破滅へと取りついて行く武田の勇将達。
衰運まっしぐらの哀れな勝頼と、どっしりと構えた凡庸にも見える忍耐強い家康。
武将の本心、険しい山道、戦を追体験しているような感覚で一気に読み終わりました、