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ジャスミンを銃口に 重信房子歌集
著者 重信房子
軍服で地面を蹴って民族の踊りにあふれるこれも戦場 撃ち尽くし挟撃されて戦士らがジェラシの土地を血に染めし夏-。闘争、恋愛、家族、祖国への思い…。独房で詠んだ、決意の美しさ...
ジャスミンを銃口に 重信房子歌集
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ジャスミンを銃口に 重信房子歌集
商品説明
軍服で地面を蹴って民族の踊りにあふれるこれも戦場 撃ち尽くし挟撃されて戦士らがジェラシの土地を血に染めし夏-。闘争、恋愛、家族、祖国への思い…。独房で詠んだ、決意の美しさが胸にしみいる作品集。
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紙の本
希望ありし、かつての日本
2009/07/11 15:03
6人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:良泉 - この投稿者のレビュー一覧を見る
若松孝二監督の映画「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」に登場する重信房子は、とても愛らしい顔で颯爽と中東へ旅立っていった。親友の遠山美枝子との別れには顔を涙で濡らしたが、自分の信じる道を迷うことはなかった。
いつの日か、自分たちの信じる世界が実現した時の親友との再会を胸に、異国の地へ赴く心境はいかばかりのものであったろう。
しかし、その再会は実現することはなかった。重信房子が日本に帰国しても、その親友はすでに会いに来ることはなかった。それはかなわぬことであった。
親友は、理不尽な総括要求の果て、厳寒の地で殺されるも同然の死に方を強制されていた。信じていた仲間たちの手によって。
重信房子たちがパレスチナで行った行動は、複雑な中東情勢下での行動として、本当に罪に問われるべきことであったのか。
実際にパレスチナ住民からは大きな支持を得ている。日本赤軍はパレスチナでは英雄であった。重信房子を単なるテロリスト扱いしては絶対にいけない。
重信房子が自身の人生を総括していくのはこれからである。彼女が日本赤軍の活動にどのような評価をくだすのか。彼女から親友を奪った連合赤軍の過ちをどのようにとらえるのか。
本書より、彼女の作。
「打倒せよ」と 叫びし日々は この国の 勢いありて 希望ありし頃
希望そのものどころか、希望を持つことさえ許されないかのような現代の日本。
彼女が今の日本に対し、また、現代の若者に対し、どのような評価をくだすか、これもまた気になるところである。