貴族の階段
著者 武田泰淳 著
西の丸公爵の娘・氷見子は、父の秘密の記録係として客人の会話を筆記している。陸軍大臣との密談から、青年将校たちの蹶起計画を知った氷見子は……。公爵の息子でありながら蹶起に加...
貴族の階段
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商品説明
西の丸公爵の娘・氷見子は、父の秘密の記録係として客人の会話を筆記している。陸軍大臣との密談から、青年将校たちの蹶起計画を知った氷見子は……。公爵の息子でありながら蹶起に加わろうとする陸軍士官の兄、自ら悲劇の道へと身を投じる陸軍大臣の娘。二・二六事件前夜の貴族と軍人の暗闘を、不羈奔放な氷見子の目を通して描く。〈解説〉奥泉 光
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226事件当時を描く
2024/06/15 22:04
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投稿者:りら - この投稿者のレビュー一覧を見る
奥泉光氏の「雪の階」はこの本へのオマージュ作品なのだと解説で知る。
「雪の階」は、設定が似ているものの、ミステリ要素もある。
登場人物の設定も盛りだくさんだ。
一方、こちらではもう少しシンプル。
だからこそ、義人と節子の、このどうしようもない時代や人間関係の中で破滅の道を選ぶしかなくなっていく苦しさも際立つのかも知れない。
氷見子という名前の娘の一人称語りであるが、その冷徹さがとても17歳とは思えない。
そこにうっすらとした怖さを感じる。
文章の言葉遣いに美しさと教養を感じる。
当時の少女のスタンダードなのだとしたら、今の同世代の少女より、よほど豊かな感受性と知性を備えている。
「ひかりごけ」を読んで気持ち悪くなってしまって以来、この方の本は苦手で読めない気がしていたが、この本にも若干そういうところがあるものの、読み終えることができた。