紙の本
宮崎駿さん
2018/06/04 09:04
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ろくなな - この投稿者のレビュー一覧を見る
宮崎駿さんには良い本を紹介してもらったという思いです。子供を持つ親には読んでもらいたいです。
紙の本
子供も大人も読むべき本
2015/10/28 11:26
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ピザとビール - この投稿者のレビュー一覧を見る
1937年(昭和12年)初版の本を、著者が二度改訂しており、これは1967年の二度目の改訂後の本。岩波文庫からは初版のものが出ている。そちらは表現や内容は古いが詳しく、それはそれで味わいがあるが、あえてそちらを苦労して読まなくてもこのポプラ社の本で内容の奥深さ、著者の考えは十分伝わってくる。子どもが天に愧じない大人になるための視座の持ち方を平易に書いている。岩波の後書きに丸山真男が書いているとおり、経済学・社会学に通じる話を学問の論から演繹して書いたようなブキッシュな内容ではなく、子どもの体験を子供の視点で書きながら、それがどんな意味をもつのかという学問上の命題に結びつけていくところに吉野のすごさがある。
紙の本
岩波文庫版との相違
2014/10/27 20:53
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:大庭掃部 - この投稿者のレビュー一覧を見る
岩波文庫版の丸山眞男による解説によると、
・岩波文庫版は戦前に執筆された初版を新字新かなに改めたもの(を丸山の提案によりあえて再刊した)
・ポプラポケット文庫版は戦後、吉野本人が短縮し、表現を平易に改めたもの
・論旨の部分では相違はない
とのことです。(ななめ読みなので、正確でない表現があればご容赦ください)
ポプラポケット文庫版は新書判で活字が大きめ、総ルビです。岩波文庫版には前述の丸山眞男「『君たちはどう生きるか』をめぐる回想」が付載されています。
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以前から哲学に興味があるのですが、どうにも
とっつきにくく、初心者向けの本を探していました。
この本の主人公コぺル君は中学2年生の14歳です。
もっと早くにこの本に出会いたかったです。
しかし、10代の私には難しかったかもしれません。
今だからこそ、この本の良さを感じることができた
のだと思うことにします。
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戦前に少年向けにこんな本が出版されていたんだ。
本郷は両親が子ども時代を過ごした場所。湯島天神で遊んだそう。
コペル君たちのような中学生生活だったかな。
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主人公のコペル君と、その叔父さんのやり取りで進む。
「コペル君」と聞いていたのに、本を取ると表紙には坊主頭の少年…??と思ったら、あだ名でした。本名は純一くんです。
内容は、得た知識で自ら考えることが大事だとか、人は誰しもどこかで繋がっていること、過ちを改める勇気を説いている。
中学一年生の生活を通して、「君たちはどう生きるか」を説いているので、正直それほど面白いものではない(自分が出来ているかどうかは別として)。
が、驚くべきはこれが太平洋戦争に突き進むの真っ只中で書かれたということ。うーん、すごい。
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27 人間は自己中心的な性質(天動説)
30 自分の損得にかかわることは特に、自分を離れて正しく判断できなくなる、自分に都合のよいことしか見ようとしなくなり、真理が見えなくなる
57 英語や算数を教えることはできるが、生きる意味は教えられない。君が自分で見つけるしかない。
62言われたとおり、教えられたとおりに行動するのでは、立派な人間にはなれない。世間の目ではなく、自分の魂から人間の立派さがどこにあるのかを知れ。
99 人間の共同生活の規模が小さいうちは、自分の食べるものやきるものが誰のおかげなのか、わかりやすい。しかし、規模が大きくなると、関係が複雑になり、誰のためなのか、誰のおかげなのか、見えなくなる。
133 人間としての値打ちは高潔な心と立派な見識。豊かであるからといって自分を偉いもののように考えるな
142 あの人々こそ、世の中全体を背負っている人なのだ。この人々のあの労働なしには、文明も世の中の進歩もない。
144 消費する人間と、生産する人間なら、生産する人間の方が大切。生産しないと消費できないから。(生産者に感謝し、尊敬せよ)
147(コペル君が気づかずに日々生産しているもの?)
158 英雄的精神 -怖さがなくなる
160 英雄的精神に貫かれて死ぬほうがのらりくらり生きているよりも立派
198 人類の進歩と結びつかない英雄的精神もむなしいが、英雄的気迫を欠いた善良さも、同じようにむなしい
236 絶交されたって文句は言えないだろう。自分のしたことから生じた結果なら、耐え忍べ
247-249 おかあさんは、あの石段の思い出では損はしていないと思うの。後悔はしたけど、人の親切や自分のきれいな心を生かすこと、一生のうち出会うことの全てが一度かぎりということを学んだから。
253 心に感じる痛みやつらさは、体と同じで、人間が本来どうあるべきかを教えてくれる。
256 正しい道義の心があるものだけが、取り返しのつかない過ちをしてしまったことを後悔することができる
295 (優れたものは国境や時代を超えて広がる)
300
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日本が太平洋戦争に向かう時代にこの本が書かれたことに驚かされる。
父親を亡くした中学生が主人公で、叔父さんがしにあてて生きていく中で大切なことをノートに書き記す形をとる。
やはり時代が古い感は否めないが、扱っている題材は時代が変わっても普遍的なものであるため、学ぶことは多い。
中学生になったら読むことをオススメする。もちろん大人になっても、普段見過ごしていた大事なことに気づかせてくれる本。
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中学生の主人公が、友人や家族との日々の生活を通して、自分と社会との関わりを考えていく。
その思考を引っ張っていくのは「おじさん」だ。
「後悔」や「痛み」についての考察は、とても面白かった。
"正しい理性の声にしたがって行動するだけの力が、もしぼくたちにないのだったら、なんで後悔の苦しみなんか味わうことがあろう。"
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胸に響くところがたくさんありました。
1937年刊行にして今なお広く読みつがれる作品。その普遍性に納得。
遅すぎることはないけれど、もっと昔に読んでおきたかったなーと思います。
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自分というものを大事にしていくこと、と、自分を取り巻くものを理解して生きていくこと。後者については、私が宇宙だったり経済だったりに興味を持った理由に近いものがあるなと感じた。
それから、ちょっと「社会の役に立ってなんぼ」というような主義があって怖いなと思った(でもそれは、社会のなかで生きていくにあたってはあたりまえのことでもあるのかな)。
それにしても、かなり昔(戦前)にかかれた本だということを感じさせない。改訂が何度かあったようだけど、、ぐぐってみて驚いた。
とりあえず、28歳、「君たちはどう生きるか」というよりも「どう生きてきたか」という問いに聞こえてしまって、少し苦しい本でした。
その他メモ、
・素直さを取り戻したい。
・ああすればよかった、ああしなければよかった、というような後悔は今でもまだたくさんあって(うまれていて)、それは、成長していない、ということなのだろうか…。
・役に立つ、立派な仕事をする、と言うことに対して、実は少し偏ってる内容では?友思った。
・私がコペル君的な気づきをしたのは、小学校後半と、中学校に上がって引越しをした後の2回だったと思う。
小学校のときは、阪神大震災があって、隣の県のことがずっと放送されていて、見えない世界も時間がたえず動いているんだということを感じたこと。
中学校のときは、小学校卒業後に関東に引っ越してくる前には年に一度会っていたいとこたちが年に一度成長するような感覚だったけど、会う間隔が狭くなってから、時間に比例していとこたちが(自分もだよなw)大きくなっているのを見て、「あたりまえだけど、自分が知らないところで時間がずっと動いているんだな」と。
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この作品が1937年に配本されたものだと知っておどろいた。今から70年前ほどの本田が、現代にも十分通用する内容である。それほど、人が生きるということは悩みや疑問生じると言うことだろう。主人公である中学2年生のコペルくんが、様々な日常の中で思ったり、感じたりすることを、大人であるおじさんが紳士に受け取ってノートでかわすやり取りが印象的である。おじさんのノートには人生で大切なことがたくさん語られている。今の現代社会に必要なものばかりだと感心させられた。
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本書は、日中戦争中に書かれた少年少女向けの倫理の本。中学生のコペル君が友達との学校生活や叔父とのやり取りを通じて物事の考え方を学んでいくスタイルで、今読んでも全く色褪せない内容です。子どもが小学校高学年になったら、ぜひ読ませたいおススメの一冊です。
<ポイント>
・自分を世の中の一分子と感じることは、天動説(自分達が世界の中心)から地道説(自分を離れて正しく判断)に変わるぐらいの大きなもの。大人になっても忘れずに。
・「立派な人」と「立派そうに見える人」の違いは、心の底からそうありたいと願い、誰がなんと言ってもという心の張りを持って、正しいことを正しいと自分で判断できるようになること。心から感じたことやしみじみと心を動かされたことは、いつまでに大切に。
・本当の発見とは、人類がはじめて知る偉大な発見。このためには、今の学問の頂上に上って、その頂上で仕事をすることが大切。
・貧乏だからと言って引け目を感じることはない。その自尊心を傷つけることは絶対してはならない。貧乏でないことの「ありがたさ」。その労働なしに文明もなければ進歩もないこと。
・英雄とか偉人といわれている人々の中でほんとうに尊敬できるのは人類の進歩に役立った人だけ。彼らの非凡な事業のうち、真に値打ちのあるものは、ただ人類の歴史の流れに沿って行われた事業だけ。
・英雄的な気迫を欠いた善良さも、人類の進歩と結びつかない英雄的精神同様に空しいもの。
・自分のあやまちを認めることはつらい。しかし、あやまちをつらく感じることの中に、人間の立派さもあり、あやまちから立ち直ることもできる。
・学問や芸術に国境はない。遠い異国の文物でも、優れたものには心から感心して、それを取り入れ、文明を高めていくことができる。
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書かれた時代を考えるとしょうがないのかもしれないけど、随分とエリート主義的に感じる。豆腐屋は豆腐屋であってそれ以外のものになることはない、的な。ナポレオンの下りなどは面白い。頭で思っても行動に移せないこととそれへの後悔はリアルだ。
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天動説、地動説のお話は、とても感動しました。
子供のうちは、自分が中心で周りが動いているように思いますが、大人になるにつれて、世の中に対して自分が動くように物事を考えるようになるのですね。
また、心の苦痛や取り返しのつかないあやまちを認めて立て直すことが出来るのが人間であることを知りました。