紙の本
一気読み
2023/12/22 17:13
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ママさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
すごくてすごくて、気分が高まって一気に読んでしまいました。
自分で選んで自分で生きていくってとってもたいへんな事。
それが出来る人ってやっぱり凄い。
投稿元:
レビューを見る
同棲していても、つまらなくなり、突然去られる。でもそこからまた良縁が繋がり、様々な人と交流を重ねる。2020年、居酒屋にとって大変だった年のエピソードも描かれており、まさにタイトル通り。
投稿元:
レビューを見る
金の力で何とかする男、妻子持ちの魅力的な男、無骨で職人気質な男、女性には色んな男が近づいてくるんだなぁ。
投稿元:
レビューを見る
自分の感情に正直に流される女性は
自分をしっかり持っているからこそ魅力的
たとえ表に出してないとしても気づく人は気づく
ちゃんと地に足を着けて生きていければ
ちゃんと気づけて後悔もないのかもしれない
投稿元:
レビューを見る
島本理生さんの瑞々しさは今も変わらない。
女性の心の内にある言葉を丁寧に描くことに関して、島本さんは特に長けていると思う。
主人公の葵がいくつもの経験を重ね前に進んだり、立ち止まったり、でも彼女は決して後戻りなんてしていない。
そんな中で印象に残る言葉、
「どうして自分の責任でしたことに、後悔しなければいけないの?」
著者の島本さんが本作で描きたかった、伝えたかった本質がこの言葉の中にあると思う。
物語は以外な展開に進み、最初の予想とは違った末章を向かえるけれども、それは決して葵にとって結果ではなくて過程なんだろうな、きっと彼女はこれからも色んな積み重ねをしていくんだろうな、と思うと一人の人間の重さが伝わってくる。
物分かりが良くて人に従順な人間が良い人、なんかじゃやない。
こうして悩んで、苦しんで人と出会うことの大切さを感じる一冊。
投稿元:
レビューを見る
タイトルから2020年のコロナ禍の恋人たちが描かれていくのかと思いきや、2018年春から始まったのが意外だった。
一人で生きていけそうな強さがあるから、色んな人から当たられてしまう、主人公の葵の姿は、痛々しい。
島本理生さんの小説は、セリフが刺さる。
「戻れることなんて、なくないですか?」「精神の越境行為」ラストの7行は、人生の指針になる。
何も言えずに別れてしまう死別に比べれば、恋愛の別れは明るい、だなんて、考えたこともなかった。
保証のない人生の中で、恋愛してもしなくても、自分を手放さずに生きていく、前を向いて生きていこうとする葵に勇気をもらった。
投稿元:
レビューを見る
楽しいときもあった。助けられたことも。だけどもう、いらない。母の死後、葵が選んだものは。本屋が選ぶ大人の恋愛小説大賞受賞作。〈解説〉加藤シゲアキ
投稿元:
レビューを見る
住んでいるところ、職業、家庭環境など自分とはかけ離れたところでの話だが、実年齢だけは登場人物達よりは上。こんな世界もあるんだろうなと想像、妄想しながら ちょっと羨ましいなと感じながら読んでました。
出会った人達が意外とあっさり去っていくところがサッパリしていていい。主人公 葵 の自立していて、たまに寄っかかるところも 全体的にサッパリ感があり、ちょっと遠くから眺めている感じがして、入り込めなかったかな。個人的にはもうちょい内面の直接的な表現が欲しいと思いました。
投稿元:
レビューを見る
最後に大切なものが残るなら
冒険するのも楽しそう。
自分の好きを選んでいけばいい。
それが、恋でも愛でも
友情でも家族でも
対等ならいいね。
投稿元:
レビューを見る
良かった。
「自分と他人は別の生き物」
「自分の気持ちを認めてあげていい」
「恋愛はしてもしなくてもいい」
「そのうえで他人とも対等でありたいね」
というテーマが一貫してると感じた。
出てくる男性が多いけど、その全員と向き合って選んで別れて答えを出せたのが良かったと思った。
「海伊くんとくっついてハッピーエンドにしたら、それって結局は男の人に救ってもらわなきゃ!みたいな感じにならん?私の感じすぎ?」って思ってましたがその違和感を作者が回収してくれたのが本当に嬉しかった。葵が作中でやったみたいに、私の感じたモヤモヤだって自分の気持ちとして認めていいんだよって言ってもらえたみたいな。
ナラタージュみたいな情熱的な恋の話も好きだけど、恋をあくまで人生の一部として扱って生きていける主人公もすごく好きだし、力をもらえる。
「恋愛などの価値観も含めて他人と自分とはどうしようもなく違っている」ということを認めるのも、恋愛や異性への依存から離れるのも、どちらもしんどいし大変ではあるけど
でもそれを乗り越えたうえで、乗り越えたからこそ築ける関係性もある。
そしてそれに救われることもある。
恋愛だけで生きているわけじゃない。
葵と松尾くんの、恋人でも家族でもないビジネスパートナーだけど「君はそこにいて役に立ってるよ」って言い合える関係はまさにそれだと思う。
過去に向き合い、依存を手放した葵の手元に残ったものが対等かつ年上じゃない男性との信頼関係……というのは物語のラストに示された救いであり希望という気がする。そしてそれはつまり葵の人生への希望でもあるのだ。
嫌なものは選んで捨ててもいいけど、2020年の葵は「今やりたいことを簡単には手放さない!」って選択ができている。強くてしなやか。
島本理生さんの作品の主人公はいつもそう。みんなそう。傷ついても生きている。えらい。大好き。
赤ワインと白ワイン、赤いセーターと青が似合う
あたりの対比も見事だった。
滲み出る分かり合えなさ。巧み。
加藤シゲアキさんの解説も興味深かった。
島本理生さんはキリスト教や信仰が深く関わる作品も書かれているので、そこと絡めてくれたのめちゃくちゃ嬉しかった。
酒の暗喩とか私だけじゃ一生気づけなかった。
ただ、白は純潔への渇望みたいな記述だけはちょっと「個人的に」いただけないなぁと思ってしまった。
「穢された」って表現は、女性の純潔に価値を見出して抑圧するような古臭い価値観から出るようなもののように感じられて、それって、人間が自分の意思や尊厳をないがしろにされた時の怒りや恐怖を表す言葉としては少し違うものなんじゃないかなと私は思った。穿ち過ぎと言われたらそれまでだが。
でもでもそれはそうと彼の著作も気になるので読んでみたいな!と思う。
芋づる式ハッピー読書!
芹さんとの対話も好き。
大きくなってから新しくできた友人って、互いの過去を共有してないからこそできる会話とか得られる気づきってあるよね。素敵な距離感。
本筋とは関係ないキャラ萌えの話をするとスーツ褒められて嬉しそうな義理の兄が可愛かった。
なんでそこだけ高慢ボンボンツンデレ萌えキャラなんだ。好きになっちゃったよ。
蛇足だけど、私はまだ飲酒できないし、外食もわけあってちょっとなかなか難しいからワインのこととか大人の食事の雰囲気とかもっと分かったら楽しいんだろうな〜と思った。けどこれは本当に個人の感想。
自立するとか簡単にいうけど、そもそも自立ってなんだろう?って今一度問いかけてくれるような、すごく良い作品でした。
依存したくなっちゃうことだってあるけど仕事して恋愛してお店継いで精一杯やってる葵の姿はまさに「自立」って感じだし、すっごくかっこよかった。推せる。
最高!
投稿元:
レビューを見る
コロナに翻弄されている時に読んだ。
こんな時があるなんて予測できなかっただろうと。
でも主人公の葛藤にのせられ、違う2020を感じられました。
投稿元:
レビューを見る
とても読みやすくて通勤行き帰りで読了
弱い部分や今欠けているところを満たそうとして
恋愛をしているように感じたけど
その恋愛を通して自分の弱さと向き合ってるのかな
だとしたらずっと恋愛できるのって
とんでもなく強くないとできないよね
母に対する気持ちだったり出てくる男性との関係
きっと一読では読みきれない心情がたくさんある
また少ししたら読み返したいな
投稿元:
レビューを見る
大好きな島本さんの作品がまた一つ増えました。
彼女の描く食と恋愛の描写は本当に唯一無二で。
恋愛で満たされることと食事で満たされることって共通する何かがあると最近思うんだよね。
そこで満たされなくても生きていけるけど満たされたときの幸福は凄まじい。
ずっと読みたくて文庫化されるの待ち望んでいた本。
それでも期待以上で私の大好きな本が更新された。
本当に面白かった!
舞台が現在に一番近くて、主人公の自立したいって気持ちがすごく理解できて。
自分の弱いところを他人に埋めてもらおうとするところもわかってしまって。
そんな葵が最後に残した言葉は私の心にもずっと残しておきたいなと思うものだった。
恋なんてしてもしなくても良い。大事なものも一つじゃなくていい。生きていれば幸も不幸もやってくる。だから、ただ一つ、「私」を手放さなければいい。
私らしく、恋も人生もしたいこともしたくないことも
全部選んで生きて行こう。
投稿元:
レビューを見る
加藤シゲアキさんが解説されているとのことで購入。コロナ禍のお話と聞いていましたが、コロナ禍は最後の方のみでした。複雑な家庭事情にある主人公の葵の恋愛にまつわる気持ちの変化が描かれています。母に対する思い。嫌悪していても影響されていることに気付きます。恋愛要素だけでなく、家族、特に母娘の関係について考えさせられました。
投稿元:
レビューを見る
ついにアラフィフとなってしまった私は、恋愛モノの本を読んでもイマイチ共感しきれなかったけど。この本の主人公の考え方&感覚にはとたも共感できた。
例え愛に飢えていても、なんでもいいのではない。
むしろ自分が求める心地の良い愛というのは、ストライクゾーンは年を追うごとに、経験を積むほどに狭くなる気がしている。
そうだよね。
私のそんな考えを正面から肯定してもらった気がする。