完全独占計画 みんなのレビュー
- 著者:藤崎 都, イラスト:水名瀬 雅良
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紙の本完全独占計画
2009/01/30 22:48
ハードボイルドな玩具メーカーのお話でした
4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hamushi - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公は、「絶対服従計画」で派手に失恋してしまった、脇役の小田桐さんでした。この方は、前作では失恋の痛みも描かれないまま地味にフェイドアウトしてしまって、気の毒でならなかったのですが、この作品でまた出会えてうれしかったです。前作と同じ老舗玩具メーカーが舞台なので、前の主役だった秘書と社長も登場していて、なんだか懐かしく感じました。前作読んだの、つい昨日なのですが、それなりに感情移入して読むからか、小説内の時間が脳内の時間感覚に影響を与えるようです。
ストーリー…というよりも、メインとなる恋愛の成りゆきは、例によって最初の数ページでほとんど想像できてしまうので、安心して最後まで読むことができます。
それにしても、派手な事件の多い玩具メーカーです。
前作では、社長秘書が二度も殺害されそうになっていましたが、今回は、有能な営業マンが、電波の飛んだような人に逆恨みされて、焼き殺されそうになります。全国的な大ニュースになりそうな事件なのに、会社があっという間に落ち着いてしまうらしき様子を見ていると、こうした出来事に、社員一同、かなり慣れていそうに思います。ゲーム制作をしているらしいのですが、どんなゲームなのか、ちょっと気になります。
どちらの作品でも、それぞれの主人公が、現実を見失って身を持ち崩した犯人の人生のむなしさに半ば同情し、哀れむような思いを少しだけ述べているのが、なぜか印象に残りました。前向きな萌え(?)はよくても、ネガティブな妄想はよくないと、小説の裏側で教えてくれているようでもありました。
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