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僕の継母 三十三歳の淫血 みんなのレビュー
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紙の本僕の継母 三十三歳の淫血
2012/03/01 23:09
継母と義息の心と体の葛藤
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る
作者の3作目。今では良くも悪くも固まった黄金律(マンネリとも言う)展開がまだ確立されていない頃である。それ故に、今では得られない良さがある。前作『熟女教師-三十二歳の魔性』で悪女を描いた違和感からか、それとも受けが芳しくなかったのか、デビュー作『若未亡人の寝室』のテイストに戻りながらも新境地を開いた感じである。サブタイトルの『淫血』は、淫らな血筋ではなく、継母に秘められた肉欲と普段の奥ゆかしさとの対比を示すものと解釈できる。余談だが、表紙の絵師さんもいい仕事をしている。
ヒロインがメインとサブにはっきり分かれている。メインはもちろん継母。これに義息の高校の同級生が加わるが、こちらは適度なスパイスとして機能しており、登場人物それぞれの背景を色濃く彩ることに貢献している。実父も出てくるが、この父が本作のストーリー的な肝になっており、若干現実離れしてはいるが、継母と義息を結び付ける役割を果たしている。作者の一貫したテーマである「嫉妬」成分はまだ控えめで、相姦の禁忌への憂いと肉欲との狭間で揺れ動く葛藤を描き出した作品となっている。継母と義息に大幅な紙面を割いているので、2人の物語としてじっくり読むこともできる。
官能成分はまずまずといったところ。シチュエーション良好なシーンは多いが、合体に至るまでの葛藤に前半が費やされたため、カラミが後半に集中してしまい、その結果、取り急ぎ感というか詰め込み感が出てしまっているのが惜しい。
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