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睡魔 みんなのレビュー

  • 梁石日 (著)
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みんなのレビュー3件

みんなの評価4.0

評価内訳

  • 星 5 (2件)
  • 星 4 (1件)
  • 星 3 (0件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
2 件中 1 件~ 2 件を表示

紙の本睡魔

2005/09/19 16:45

エンターテイメントここにあり。

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:jis - この投稿者のレビュー一覧を見る

久しぶりのヤン・ソギルを読了した。スピード感とスリル、エンターテイメントとしての物語性、登場人物描写が旨くかみ合わさって、一級品の出来になっている。
物語自身は単純である。作者を想定したと思われる趙泰三が、旧友李南玉と再会するところから始まる。大阪で事業に失敗、出奔、東北から東京に舞い戻り、困窮したくらしに嫌気がさした頃、このどうしようもない自堕落な男が登場してくる。在日という同胞であり、内部に暗い汚穢を持っている物同士が、貧窮した生活から何とか逃れようとする。
やっと辿り着いたのが、健康マットの販売。大下という在日韓国人が幹部の、マルチまがいの商売である。この小説の圧巻は、このマルチまがい商法を、研修と称して自己啓発を行いながらマインドコントロールしていく過程である。奇跡が起こったような錯覚を、参加者全員にさせ、潜在能力の可能性の開発などという、絵空事で人間改革させるところである。
この様な組織にありがちな、出鱈目さ、いい加減さ、離合集散の激しさは、つながりが金のみであり、人を増やす事により成り立つネズミ講の宿命とも言える。豊田事件を見るまでもなく、急激に途轍もなく増大する組織は、非常に危うい所がある。其処に色事が入り込むと崩壊の一途をたどる。
さてこの物語は、在日の人達の生態をかいま見せてくれる。日本人だけが登場人物となって、舞台が廻るのと違って、どうしても歴史の問題が入り込んでくる。歴史を引きずって、怨念や抑圧、それ故の爆発的エネルギーの発露など、個々人の内面まで規制する政治と文学に突き当たる。
何はともあれ、この小説は楽しむためにある。楽しみながら身近に感じるなにかに、気がつくかもしれない。大いなる楽しみと苦しみは裏腹とはよく言われるが、そんなことも考える暇もなく、楽しめる小説である。

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紙の本睡魔

2002/12/10 01:23

ははっ、ばっちりクロスオーバー

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:penerope - この投稿者のレビュー一覧を見る

夜11時に読み始めて気が付きゃ朝の6時。うそじゃありません、久しぶりに読書で徹夜しちゃいました。

さえない主人公とその仲間達がマルチ商法にはまってゆき、結局何も得られず(ようは金ですな)元通りにさえないままになってしまうお話。僕も昔やってたんです、こういうの。見事に24時間お風呂の機械を30万ほどで買わされて…。

だから本当にリアリティがありました。全くおんなじこといってんじゃん!的な発言や人を言いくるめる手段があまりにも似ていてびっくりしたのです。しかし(かつての僕もそうでしたが)金に困った人間の発想ってたいがい一緒で、ちょっと立ち止まって考えればわかることなのにそれができない、がゆえに泥沼にはまって取り返しのつかない場所まで自ら踊り出てしまう行動形態はこうやって客観的に読むとはっきり知覚できるのですが、その当事者たちはやっぱり、ある意味トリップしちゃっていてなんか痛々しいと思いました。でもなんだろう、ただ共感したっていうだけじゃなくて、人の不幸ははたから見ると面白いのかなぁやっぱり、なんていう疑問も浮かびながら休む間もなくただひたすらページをめくりつづけてしまいました。

この作家、どうなんでしょう。過去何冊か読んで、いずれも楽しく夢中になったんだけれど、例えば花村萬月の本を読んでいるときに感じるようなあの、前のめりになっても鼻息荒くページをめくるような高揚感がないのです(なんか手触りは似てるんだけど)。だからいまいち手放しで褒めちぎることができなくてもどかしいのです。

しかし面白いことは面白い、掛け値なしに。でもなんかなぁと同じことをつい繰り返してつぶやいてしまうのもつまりはこの作家の術中にはまっているのだと思えば納得も?するのでしょうか。

文庫だし通勤電車45分同じなんて方、ぜひチャレンジしてみては? 多分、もうおりなきゃなんないの!なんてくらい夢中になれることうけあいだと思いますので。

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