色褪せた世界で君と出会い みんなのレビュー
- 斉藤まひる, 12
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紙の本色褪せた世界で君と出会い
2010/11/16 11:38
決して甘くはないけれど
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:maruma - この投稿者のレビュー一覧を見る
今年の初め、チョコ好きな友人の影響でチョコをあれこれ食べていた。
唐辛子の入ったもの、生チョコ、ちょっと高級なもの。
デパートの催事場に出かけるとお店も並べられたチョコの種類も様々だった。
チョコレートは嗜好品で好きな人はすごく好きなんだろう。
逆に全然必要じゃない人もいるんだろう。
ふと、BLも同じようなものなんだろうな、と思った。
この作品を読んだ時、数年前に食べたチョコのことを思い出した。
目先が変わったものを、とカカオの多い板チョコを友人のお土産にして
食べてみたら見た目はいつも通りなのに甘さは殆どなくて、ただただ苦かった。
学生時代に仲間と会社を立ち上げ、今の成功を手にした広瀬浩二。
成功を手にするまで走り続けた熱い日々。
今は情熱を失い、することもなく、空しさを抱えていた。
空しさを抱えながら、仲間にすすめられたスポーツジムに通い
ひたすら体を痛めつけて鍛えるだけの日々。
そのジムで広瀬は小柄で柔らかな印象の男と出会う。
お互いに素性を知らないままで話し始め、広瀬はフリーターと身分を偽る。
水谷と名乗った男とは離れがたく名残惜しい気持ちになり・・・。
空しさを抱えながらも水谷と出会ったことで広瀬は変わり出す。
これだけ主人公が悩んで考え込む話は初めて読んだ気がする。
悩んで考え込むだけに全体に甘さは控えめで苦みの方が強い。
それでも、何年か前に一度だけ食べた苦いチョコレートを忘れられないように
この作品もきっと私の中で忘れられないものになるだろう。
独特な味を持った斉藤まひるさんのこれからの作品を楽しみに待ちたいと思う。
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