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銀座ミツバチ物語―美味しい景観づくりのススメ みんなのレビュー

  • 田中淳夫 (著)
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みんなのレビュー2件

みんなの評価5.0

評価内訳

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2 件中 1 件~ 2 件を表示

紙の本

都市と自然との共生に福音

6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ヒロ1958 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「え~、銀座でハチミツなんて採れるの?」という好奇心から取り寄せた本。てっきり、都会でミツバチを飼う悪戦苦闘の騒動記のようなものかと思っていた。だが、その予想は見事に外れた。
 よくサラリーマンを働きバチに例えるが、本物の働きバチの実態はホントーに厳しい! 彼ら(正確には「彼女ら」か?)の寿命は30~40日程度。巣の掃除係からスタートし、幼虫の育児係や蜜の受け渡し係といった内勤を経て、最後の10~14日間はひたすら蜜集めに精を出す。ところが、越冬時の働きバチだけは寿命が約140日とかなり長い。なぜか? 彼らの役目は、羽の後ろの筋肉を震わせて熱を発生させて女王バチを守ること! ハチミツの蓄えが少なかった場合、外側の働きバチから順番に死んでいくことに……。読み進めるにつれて、ミツバチがどんどん愛おしくなる。
 私は幼少時にアシナガバチに刺されたことがある。それ以来、何となくハチは嫌いだった。志賀直哉の「城の崎にて」を読んでも、ハチの死骸を見て死後の静寂への親しみを抱く主人公に感情移入などできるわけもない。しかし、本書を読んだおかげで、ハチに対する見方はかなり変わった気がする。
 著者の田中氏は、生物学者でもなければ養蜂業者でもない。本人曰く、ほんの思いつきで始めた趣味のような養蜂を通して、ミツバチに惚れ込んだという人物だ。本書を読むとミツバチへの愛情が湧き上がってくる。それはきっと著者の想いが伝わってくるからに違いない。しかし、本書はミツバチへの愛情だけを語る本ではない。銀座といえば繁華街の代名詞。いわば日本きっての繁華街をモデルに、自然との共生にどう取り組むか、地域再生の原動力となる連帯感をどう育むかなど、現代の地域社会が抱える問題について考えさせてくれる、実に示唆に富む1冊でもあるのだ。
 まず立ち読みでいい(本屋の皆さん、ゴメンナサイ)。「あとがき」から読んでほしい。きっと本文も読みたくなるはずだ。(ただし、よっぽどの昆虫嫌いでなければの話。) 

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紙の本

これからの銀座にわくわく

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:mikimaru - この投稿者のレビュー一覧を見る

近年、蜜蜂の大量死が問題となり、日本だけでなく各国の養蜂家が頭をかかえている。原因のひとつとしては農薬や殺虫剤なども懸念されているようだ。

蜂蜜の消費をおさえていけばよいという単純なことはなく、この問題はその延長線上として、ビニールハウス内で大量に栽培されている果物に蜂を貸し出せない、つまり受粉の促進ができないため果物が思うように育てられないというケースにも、つながっていく。

自然界の何かひとつに異変が起こっているときには、その原因や影響は目に見える以上に複雑にからみあい、広い範囲に及んでいるのだろう。

2006年春から銀座の有志らにより開始された銀座蜜蜂プロジェクトでは、初年度から予想を上まわる蜂蜜が収穫できているという。もとより皇居や日比谷公園、浜離宮などの自然に恵まれ、農薬や殺虫剤散布の脅威は田舎よりも低く、さらには中央区で推進されている屋上緑化が単なるグリーンから菜園への変化を遂げつつあるなど、たがいを支えあうよい方向で動いている。

銀座と蜜蜂。美しい花の咲く街と、甘い蜂蜜。何と夢のある話だろう。パリのオペラ座で蜂蜜が採れる話は聞いたことがあるが、銀座でもできるのかと驚いた。

以前から、屋上の緑化など、人にもっと住んでもらおうとする中央区の努力は耳にしていたが、ほんとうにそんな街になるなら今後が楽しみだし、もっと出かけてみたい。

著者は本来、会議室を貸し出すことが本業で、養蜂とは無縁だった。養蜂家からのたっての依頼で屋上に蜜蜂の巣箱をおく話が浮上したころから、本業で知り合っていたさまざまな団体や人脈からプロジェクトが立ちあがった。本書の刊行時で考えれば開始からたったの3年で、蜂だけに限定されずに幅広い知識を持つ専門家となった。現在では講演も広くこなされている。

++++++++++
第一章 ミツバチとの出会い
——断固拒否からはじまった銀座の養蜂
ソメイヨシノのハチミツ、銀座の味を銀座の技で、ほか

第二章 日本ミツバチの大きな可能性
——ミツバチの視点で見つめる
雨空を見つめて思うこと、日本ミツバチがもたらしてくれた得がたい体験、ほか

第三章 銀座が教えてくれたこと
——銀座のDNAと街の記憶
ミツバチの視線で感じる銀座の街、江戸の銀座にタイムスリップ、ほか

第四章 銀座の生産者としてできること
——文化としてのミツバチとファームエイド
ミツバチはカラスの天敵、日本熊森協会との出会い、ほか

第五章 ミツバチが指し示すあるべき姿
——ミツバチに躍らされて
銀座の緑化、銀座で農業、ほか
++++++++++

銀座の蜂のおかげで界隈の桜は早く受粉し、散り際が見事だそうである。もうだいぶ長いこと千鳥ヶ淵の桜を見ていないが、次回はすばらしい花が見られるかもしれない。

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