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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2000.5
- 出版社: 中央公論新社
- サイズ:20cm/260p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-12-003005-9
紙の本
月曜日は最悪だとみんなは言うけれど
著者 村上 春樹 (編・訳)
リチャード・フォードによるレイモンド・カーヴァー追悼エッセイ、ティム・オブライエンのヴェトナム再訪記、ジョン・アーヴィング会見記など、村上春樹の訳によるアメリカ現代文学の...
月曜日は最悪だとみんなは言うけれど
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商品説明
リチャード・フォードによるレイモンド・カーヴァー追悼エッセイ、ティム・オブライエンのヴェトナム再訪記、ジョン・アーヴィング会見記など、村上春樹の訳によるアメリカ現代文学の短編・エッセイ・作家論を収録。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
誰がレイモンド・カーヴァーの小説を書いたのか? | D・T・マックス 著 | 5-40 |
---|---|---|
グッド・レイモンド | リチャード・フォード 著 | 41-84 |
私の中のヴェトナム | ティム・オブライエン 著 | 85-130 |
著者紹介
村上 春樹
- 略歴
- 〈村上春樹〉1949年京都府生まれ。早稲田大学卒業。小説家。著書に「ねじまき鳥クロニクル」「アンダーグラウンド」「うずまき猫のみつけかた」「レキシントンの幽霊」など。
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紙の本
アメリカの雑誌の底力
2001/06/24 19:50
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:katu - この投稿者のレビュー一覧を見る
リアルタイムのアメリカの小説や雑誌の記事の翻訳である。
中でもレイモンド・カーヴァーの初期の作品には編集者ゴードン・リッシュが大幅に手を入れていたのではないかという雑誌の記事(この本の冒頭に収録されている)「誰がレイモンド・カーヴァーの小説を書いたのか?」が興味深い。他には、ジョン・アーヴィングへのインタビュー記事「ジョン・アーヴィングの世界(改訂版)」なんかも創作の秘密が垣間見えて、なかなか面白い。
紙の本
アメリカ文学研究者が持ち得ぬ春樹独自の眼力と紹介文の卓抜さ
2000/08/23 00:15
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:安原顕 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ぼく好みの、すこぶる面白い本を読んだ。書名は『月曜日は最悪だとみんな言うけれど』という。この書名、一見すると、村上春樹個人訳の『全集』(中央公論新社)の、カーヴァー短篇集かなと錯覚しかねないが、書名の由来は短篇集『拳闘士の休息』(新潮社)の作家トム・ジョーンズ、二つ目の短篇集『コールド・スナップ』にある有名なブルース「月曜日は最悪だとみんな言うけれど、火曜日だって負けずにひどい」(ぼくなら、語調を重んじて「火曜日も同じだぜ」にしたい)。内容は、春樹が米国で知り会った作家の作品、及びその関連記事の翻訳、彼自身のエッセイ全8編から成っている。(1)D・T・マックスによるカーヴァーの担当編集者ゴードン・リッシュ批判、つまり「カーヴァーの初期作品は俺が徹底的に手を入れたんだ」発言。これをヘヴィ・エディティングと言う。もう一つはカーヴァー夫人、作家テス・ギャラガーも同種のことをしていたこと。この二つのスキャンダラスな「暴露記事」の紹介文「誰がレイモンド・カーヴァーの小説を書いたのか?」、(2)カーヴァーと無二の親友だった作家リチャード・フォードの、カーヴァーを巡る私的回想録「グッド・レイモンド」、(3)春樹の翻訳も何作かあるティム・オブライエンの「私の中のヴェトナム」「ノガレス」「ルーン・ポイント」の3作、(4)アーヴィングの世界(改定版)、(5)『なぜ私は書くのか』から選ばれたトム・ジョーンズ、デニス・ジョンソンの2本のエッセイ「私は…天才だぜ!」(どうでもいいけど、これは「俺って…天才だぜ!」じゃないと気分が出ない)と、「シークレット・エージェント」である。春樹はなぜ、このような本を作ったのか。諸々の新聞雑誌に載ったアメリカ文学関連記事、気に入った作家の短篇、エッセイなどをスクラップし、機会があれば翻訳しようと考えていたら、大きなダンボールに溜ったので、雑誌連載をする気になったと「あとがき」にある。最もインパクトのある文章は、ティムの「私の中のヴェトナム」、トムの「…天才だぜ!」、短篇小説では、同じくティムの「ルーン・ポイント」だった。雑誌でも読んでいたが、通読して感心したのは、アメリカ文学研究者が持ち得ぬ春樹独自の眼力と紹介文の卓抜さだった。読むべし!
紙の本
謎解き
2001/11/22 19:41
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:猫 - この投稿者のレビュー一覧を見る
レイモンド・カーヴァーの著作が、編集者ゴードン・リッシュによる大幅な推敲を施されていた事実を明らかにしたエッセイは、大きな反響を呼んだ。編集者が手を入れることくらいならありふれた話でしかないのだが、カーヴァーの場合、前期と後期で作風に明らかな違いがみられ、その変容をめぐっては、さまざまな評論が描かれていたのである。本書所収のエッセイは、きわめて即物的な謎解きをしてしまった。