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紙の本
現代日本仏教について考える
2008/08/30 13:36
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:イム十一 - この投稿者のレビュー一覧を見る
全三章で構成された、日本の仏教形態はどのようなものであるかを著者の考察も交えて書かれた本です。
1.日本の仏教を築いた人々
日本に仏教が伝わり民衆に広まるまでの経緯をそこに携わった数々の僧侶達の歴史・足跡を辿りつつ解説されています。法然・親鸞・日蓮の宗教活動に対する著者の否定的見解や、現代日本仏教の在り方に対する著者の厳しい意見も書かれていました。
2.日本仏教の実態
仏教とその時代の国家との結びつきや、様々な仏教儀礼(葬式・彼岸会・盂蘭盆会など)から、日本仏教とはどのようなものであるかを解説されています。現代に伝わっている仏教の風習の由来などが解りやすく学べました。
3.さまざまな流れ
日本の諸宗派を著者の観点から分類(律・禅・密教・華厳・法華・浄土)し、それぞれについての特長・思想を解説されています。
著者はこの本を通して、現代日本仏教の在り方について今一度考え直す・見直す機会を持ってほしい、本来の仏教とはこういうものであるということを知ってほしい、という願いが込められているように感じました。
浄土・日蓮系の宗旨の方が読まれるとやや不快感を持たれるようにも感じましたが、今日までの仏教伝来の流れや、様々な仏教儀礼の由来が解りやすく学べる一冊ではないかと思います。
紙の本
「日本の」仏教
2003/04/14 22:59
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:LR45 - この投稿者のレビュー一覧を見る
仏教はインドで紀元前に生まれ、中国に伝わり、聖徳太子の頃日本にも伝わったといわれている。
日本は四方を海に囲まれているせいか、あるいは隣国が中国という四大文明に数えられるほどの超巨大国家だったからなのか、古来より文化を自ら産む能力があまり豊かではなく、外から取り入れてきた文化を自分たちに都合のいいように加工して同化させる能力に秀でていると言われている。
現代でも、主な文化の吸収源が中国からアメリカに代わりはしたが、自分で作るより他で作られたものを吸収して質を上げる方に適性があるという仕組み自体は変わってはいない。
この仕組みはもちろん外来思想である仏教にも適用されたわけで、日本の仏教は原始仏教や上座部はもちろん、中国の仏教とも性質を異にしている場合もある。
そんな日本独自の発展を遂げた日本仏教を伝来から今日に至るまで、名僧といわれた僧侶の足跡をたどりながら、諸宗の生まれたわけ、また発展の段階を追っていく。
基本的にこの本は浄土真宗・日蓮宗に対してかなり厳しいスタンスで書かれており、両宗の信者の方は気分を害されるかも知れない。
しかし、真宗にしろ日蓮宗にしろ、あるいは他の宗派にしろ、批判は根本的に著者の考える仏教のあるべき姿に即していないので批判されるのであり、この批判は単純に著者の個人的な好みから来ているものではないと思う。
本来の仏教のあるべき姿とはどんなものかということについては意見が分かれる部分ではあろうが、筆者は仏陀の時代にさかのぼり、去私的で現実的な衆生の救済という点に重点を置いているようだ。
ごたくはともかく、あまり難しくないのでとにかく一読されることをお勧めする。
少々データが古いのは残念ではあるが。