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紙の本
きれいにまとまった中国思想史入門書
2002/07/30 00:06
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:影山 師史 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は、世界の名著の『老子・荘子』等も書かれている森三樹三郎さんが書かれている。個人的にその書き方が好きであったというのもあるが、本書は非常に読みやすく、分かり易いように中国思想史の要点のみが書かれている。
カバーには仏教思想との交流を基軸においてあると書いてあるが、上巻では秦までなので、仏教思想との交流についてはほとんど書かれていない。
内容は一章と二章で書かれている中国思想の一般的性格と天の思想などについては、中国思想史を貫くものとして非常に興味深く読めた。その後の諸子百家に関する解説は教科書的な説明であるが、下巻にて仏教思想との交流を描くにあたって、道家に関する記述に多く文量が当てられている。そして、他に注意を引くひくものとしては陰陽五行説に関する説明であるが、これは、文量は少ないがとても分かり易く書いてあってとても良い。
欠点というか個人的な希望としては、中国思想の底辺として天の思想を用いるのならば天の思想に関してもっと詳しい記述が欲しかった。
研究などをしている方にはぬるく感じるかも知れないが、入門書としてはとても使いやすい物であると思うので、中国思想(特に上巻では諸子百家)に興味のある方はぜひとも一度読んで貰いたい。