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紙の本
もし、あなたが妖精に連れて行かれてしまったら?
2001/03/19 14:01
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投稿者:ちゃうちゃう - この投稿者のレビュー一覧を見る
妖精の国ってどんなのなんでしょう?美しい国?魔法の国?永遠に年を取らない国?
実のところ、全く訳がわかりません。この作品が書かれたのは1941年、そうです、第二次世界大戦勃発の頃。主人公バーバーも同じ頃、イギリスがドイツ軍の空襲を受けているのを体験する場面から話は始まります。彼はなんの変哲も無いアメリカの外交官。ところが聖ヨハネの前夜祭に、配給のミルクを家政婦が妖精のために戸口に置いておくのを発見します。ミルクが大の好物のハーバーは、それを飲み干してしまうんですね。さて、それから一体なにが起こったか?
ファンタジーならではの、一体どうなるんだろう?という魅力的な出だしなんですけれども、どうもなんだかよくわからないんです。あたかもシェークスピアの「真夏の夜の夢」が、おもしろいけどなんだか言い回しがよくわからない、みたいな、わからなさ。
言い伝え通り、妖精達に連れて行かれたバーバーも、読者と同じように事態が飲み込めません。妖精の王、オベロンと王女タイタニアが嘆きます「恐ろしい『わやく』のせいで、妖精の王国はめちゃくちゃだ」と……。
混乱している妖精の王国を救うために、バーバーの不思議な冒険が始まりますけど、どうも尻切れトンボ。2人の作者の共同執筆によるせいかどうかわからいのですが、すらすらっと読めるところと、「え?これだけ?あれは一体どうなったの?」という、ちょっとストレスたまってしまうような個所が交互に出てきてしまいます。
イギリスの伝説や言い伝えが御好きな人には、興味深いものが沢山出てきますけど、もしかすると、戦争当時、現実から目をそらしたかった二人の作者の「夢」の世界なのかもしれません。