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やっぱりおもしろい
2018/10/29 19:17
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投稿者:ゆっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
電車や新幹線の作品は好きで、旅行の時によく読んだ。
それ以外のものはあまり読んだことがなかったが、登場人物や場所の設定が面白く、一気に読んでしまった。
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この時期の西村京太郎は面白い。まず設定が良い。孤島に誘拐されてきたある事件の証人たちと、十津川警部。そしてそこで行われる私設法廷ともいえる状況での事件の再確認。そこで、証言が次々に覆されていく過程もサスペンスフルだけど、それに加えて起こるクローズドサークルの中での連続殺人が、さらの物語を盛り上げる。
事件の真相は、仰天……というわけではないが、確実に推理と傍証を繰り返しながら近づいていくので、納得の真相という印象。ケレン味たっぷりという作品ではないけど、最後まで一気に読めた。
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1999.8.13 4刷 533
十津川警部は帰宅途中を襲われ、不覚にも誘拐された。彼が気づいたときには、彼は奇怪な無人島にいた。しかもそこには、ある町の一部分がそっくり再現されていたのだ。次々建物から現われる人間は、皆或る事件の目撃者、そしてやがて展開される狂気のシーン。会心サスペンス長編。
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前半の雰囲気はまさにTVゲームの『街』や『シュタインズゲート』を思い出した。もちろんこれらのゲームは後発のため、この作品がベースとなったのかもしれない。
証言によって作り上げられた過去の物語を、振り返ってひとつひとつ解きほぐすことで新しい物語が見えてくる、この仕掛けは発売から30年経った今読んでも斬新だ。
さらに推理の仕掛けをこれひとつで終わらせず、解きほぐしていくことで事件の全容が変化し、真実が見えてくることであらたな事件を引き起こすというのはとても興味深い構造だ。
どうしても違和感を感じるのは、お金をかけてとは言うものの、無人島に実際の街と同じセットを造ったり、証拠はだいたい探偵やらなにやら使って調べてあったり、というご都合主義のところだ。物語をシンプルに見せるための枝葉末節の仕掛けとはいえ、ロジックで解決する推理モノにおいて「ああいう細かいところは怪しむのにこういうところは怪しまないんだ?」という疑念を読者に与えてしまうのはやや残念なところだ。
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法廷物をクローズドサークルに持ち込むという異様な設定がなんとも楽しいです。
突然襲われた十津川警部。目覚めると見知らぬ人々。孤島に不自然に作られた町の一角。
ファンタジーやSFのような冒頭にわくわくします。
強制的に過去の事件を検証しなおすことになる十津川警部ですが、七人の一致した証言、そして決定的な写真と、完璧な有罪判決をどうひっくりかえすのか。尋問だけで真相に迫っていく展開は楽しい、の一言でした。
凝ったロジックやトリックがあるわけではないのですが、とにかくこのおもしろい設定勝ちだと思います。
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「13人の怒れる男」を思い出した。
私設の裁判であること,
孤島であることが違う。
裁判員ではなく,証人であるところも違う。
なにげない証言の食い違いが,
最後に大どんでん返しにたとりつくところは同じだ。
本格推理小説だといえる。
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十津川警部シリーズは知らなかったが、知らなくても十分楽しめる。
法廷の証言とその矛盾点を、地味~に書いているだけなのだが、
話のテンポがよくて、どんどん引きこまれていった。
13人の怒れる男チックなかんじ。
犯人がわかるまではワクテカものだったが、最後がちと強引な気がする。
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『孤島もの』にして『法廷ミステリ』 西村京太郎恐るべし。
一年前の殺人事件の犯行現場とその周辺が、交叉点や建物の室内まで完全再現された絶海の孤島。そこに誘拐拉致された、当時の裁判の七人の証人たち(と審判役の十津川警部)。そして猟銃を手に、『私設法廷』にて証言の再検証を迫る誘拐犯。彼らの運命はいかに。
荒唐無稽な設定ですが、なぜか説得力を持って読まされてしまう西村京太郎の筆力。ほんの小さな矛盾から少しずつ状況が覆っていく面白さは法廷ものの醍醐味。そして閉鎖空間での緊迫した状況で起こる現在進行形の事件。『殺しの双曲線』に続いてページを繰る手が止まりません。
『孤島』部分があっさり気味な感はありますが、それを言うのは贅沢かもしれません。充分楽しませてもらいました。
自分の中で予想外の『西村京太郎ブーム』到来です。
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息子の無実を晴らすとはいえ、事件当時の現場をマンションから細部に至るまで復元させるなんて…正気の沙汰とは思えません(笑)。
次々と証人たちの証言が覆され、一人また一人と殺されていく展開は非常に緊張感があり、最後まで一気読みでした。
過去の事件に関するロジックは中々の出来でしたが、島で起きた殺人事件に関してはまるで手つかずだったので、書き込んで欲しかったです。
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借り物読破。
大御所さんの小説ってやっぱどれもするっと読みやすい。
かつ、本書は町の等身大ジオラマ作ってそこで殺人事件の再考察…
とかいう、新本格かと思うようなわくわく設定まであり。
初・十津川警部でしたー。
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息子の無実を晴らすために孤島に殺人現場を再現し、
当時の証人たちに真実を確かめる男。
証言の曖昧さの矛盾を突いていくところが面白い。
93年なのでもう20年前の作品なのだが、
古さを感じさせない。
真犯人は途中でわかってしまったが、それでも良い作品だと思う。
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何者かに殴られた十津川警部。目を覚ますと孤島にいた。しかし、この孤島は都会の一部を切り取ったかのように再現されていた。この町に連れてこられたのは、十津川警部以外に7人だった。この7人は1年前に起きた殺人事件を目撃し、裁判で証言をしていた。そして、犯人の父親が息子が獄中死したのは7人の証言にせいだと言いだし…
十津川警部はサスペンスドラマでしか知らなかったから新鮮だったー。平成の始めの頃の作品だからかな?十津川警部、やたらにタバコを吸う。別に喫煙シーンがあっても構わないけど、あー昔ってどこでも吸えていたんだなぁ。吸わない人への配慮とかなかったしなーとか思った。
十津川警部は7人の証人と犯人の父親との中立な立場。しかし、よくブチ切れることなく事件を解決したなと感心したわ。長年の刑事としての勘なのか反論されてもしっかり考えて答えを導いている。さすがなーなんとなく逆転裁判見てるような気分だった。
だけど、最後の終わり方はなーまぁ、いいんだけどさぁってかんじは否めない。
2019.6.20 読了
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十津川警部と言えばトラベルミステリという印象なのでいきなり拉致されて孤島に、というスタートには驚かされます。題名通り、ある事件の七人の証人が集められ、十津川を立会人として、いわば私設法廷での再検証が行われます。読みながら証言というものについて考えずにはいられません。孤島には事件当時と同様のセット。そして孤島の中で更に起こる殺人事件。法廷ミステリの形でありながらクローズドサークルの本格ミステリでもあります。雰囲気は少し違っても通常通りの西村さんの読みやすさでぐいぐいとラストまで一気に読まされてしまいました。
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何者かに誘拐された十津川警部は、ある町の風景を再現した孤島に監禁されてしまう。佐々木と名乗る犯人の要求は、一年前に起きた殺人事件の真相を探り、獄死した息子の冤罪を晴らすことだった……
本作は十津川の視点から進行するが、あくまで中立的に事件を俯瞰する立場のため、物語中盤までは佐々木が事実上の主人公と言ってもいい。同じく孤島に連れてこられた七人の証人は誰もが秘密を抱えている。佐々木の執念とロジックによって各々の証言が突き崩されていく様は、法廷ゲーム『逆転裁判』のようで痛快だ。孤島ものの隠れた良作である。
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読みやすかったが、
ありえないような状況が多々あった。
その度、毎回そんなことある?と感じてしまった。