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紙の本
論理の力にだけ頼ると、かえって真相が見えないこともある
2006/03/30 02:26
5人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:未来のための哲学講座・主宰者 - この投稿者のレビュー一覧を見る
先哲の知恵の中から、レビューア自身の理解と解釈により再構成したものを、一つご紹介いたします。本書に出会うための一つのきっかけにしていただけたらと思います。
【論理の力にだけ頼ると、かえって真相が見えないこともある。】
論理の力を使って「理性」によって理解されたことは、「真理」とか「事実」であると思われているが、もちろんそれは、対象そのものではないことには、注意しておくこと。論理の力を使って「本当である」とか「正しい」と判断できるのは、われわれがその一部を自ら創っているからに他ならない。数学的なことがらも、また同じである。
もちろん私たちは、それを自由勝手に創れるわけではない。偽りのことと真理や事実というものは、確かに厳然と区別はされる。
しかし目の前の、たった一滴の水といえども、完全に記述しつくすことは決してできないだろう。そんなことは、その一滴の水「そのもの」でなければ不可能である。いま、道端に生えている草一本、あるいはアリ一匹ともなれば、何を言わんかである。
ましては、あなた自身の生き方に関すること、人とのかかわりに関すること、この複雑な社会に関することについては、「論理的な」方法だけに頼ろうとするなら、かえって真相が見えなくなってしまうこともある。注意せよ。
(ジャンバッティスタ・ヴィーコ(1668-1744))