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- カテゴリ:小学生
- 発行年月:1987.10
- 出版社: 岩波書店
- サイズ:20cm/235p
- 利用対象:小学生
- ISBN:4-00-115252-5
紙の本
ダイヤの館の冒険 (ミス・ビアンカシリーズ)
著者 マージェリー・シャープ (作),渡辺 茂男 (訳),ガース・ウィリアムズ (絵)
〔「ミス・ビアンカ ダイヤの館の冒険」(2016年刊)に改題〕【「TRC MARC」の商品解説】
ダイヤの館の冒険 (ミス・ビアンカシリーズ)
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紙の本
善き物語の入り口
2004/11/18 23:32
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投稿者:あんず86 - この投稿者のレビュー一覧を見る
2巻は、いまいちのめりこんで読むことができませんでした。
実をいうと、私はこの2巻を最初に読んでしまったので…図書館で間違えて借りてしまったんです(笑)。
そんなわけで、ねずみがどうして人間の女の子を助けにいこうとするのか? それがピンときませんでした。
移動するのも、人間が使っている馬車など(ごみ集めの馬車やトラックなど)をちゃっかり利用させてもらってるところなども、ずいぶん手馴れているようで…。
ねずみ、とはあるけど、これは小人みたいな存在なのかなあ。人間との関係などを見るにつけ、そう思いました。
子供の頃に読んだ借り暮らしの小人の話や、お酒造りする小人の話やミルクを人間から貰う小人の話やら… それらと似た雰囲気があると思いました。
どれも人間との関係が築かれている場合の物語です。
全く関係がないのじゃなくて、それなりに関わりを持っているという…
そう思ってみると、友好関係である(ですよね?)人間族に属す、女の子を助けにいってもおかしくはないのかもしれない?
いわばこのねずみたちは、慈善事業をしているという感じですよね。よく人間のおばさんたちが教会バザーをして貧しい人たちを援助しようとかいう話が、よくある少女小説に出てきましたけど、あれと似た感覚なのかもしれません。
意地悪な大公妃の存在は、昔話にでてくる悪い継母や魔女を思い出させますね。
侍女として使っている女の子をこきつかうところなど、そっくりです。ダイヤの館の、そこらじゅうにあるダイヤモンドを手が冷たくなるまで磨かされるところなどもそう。
この少女ペイシェンスを救いにミス・ビアンカと婦人会のねずみたちが出かけていくのですが…
ずらり出てきた侍女たちが、機械仕掛けの人形だったというのも… ダイヤの館の冷たさ、それをよく表していますが、やはり昔どこかで…といった感触がありました。
ストーリーも意表をつく、といった感じのものではなくて、遠い昔、幼かった頃にくりかえし読んだ昔話やお伽話を彷彿とさせるものでした。
だから私にとっては、とても懐かしい物語… そんな感じです。いま子どもである小さいひとたちにとっては、善き物語の入り口となるべきお話、そんな気がしています。