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学生らしくこんな本でも。
実は受験生の時に受験のために読んだ本なのだが、考えさせられた。基本的に新書は流し読みだったが、これは真面目に読んだ。
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日本人は何故仕事を一生懸命しても幸せになれないのか?社会はどうあるべきか?をテーマにしてあります。初版が89年とバブル崩壊直後に出版され、現在も株式バブルが起こりつつある状況において重大な提案を投げかけている本です。しかし分かりにくかった。同じようなデータを出してきて、同じような問題を何回も問いかける必要があったのか?と疑問に思います。日本は先進国の中でも特に福祉が充実していない(そのため社会不安が大きい)国として西ドイツ(当時)と比較しています。しかしベルリンの壁崩壊以前だったために「不景気による社会不安は福祉が充実した国でも起こる」という問題についての説明が示されていません。続編の「豊かさの条件」を読まないことには、なんとも評価しがたい本です。
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私がロンドンに住み始めたころ、5人家族だった実家に4台のテレビがあることが非常に驚かれた。一人一台車があることも。日本の生活水準は、思っているよりずっと高い。つねに欲しい物がいくつもあるし、お金を出せば大抵のものが簡単に手に入る。
一方ロンドンでは、欲しい物があまりない。あっても探すのに一苦労だったりする。それなのにここに住む人は満ち足りた生活を送っており、日常生活をそれなりに楽しんで、心がすさんでしまうこともない。
本書は筆者が西ドイツに住んだ体験を元に日本の豊かさとは何かについて論じる。間違った豊かさを追い掛けてしまった日本に警告を発し、将来を憂慮する。最新機器で生活を固めているのに、なぜか切ない気持ちがする現代の心の漂流者にうってつけ
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物的な豊かさではなく心的な豊かさを追求した内容。モノやカネに恵まれている現代だからこそ、忘れてはいけない豊かな心。西ドイツの教育環境や北欧の福祉事情を具体的なエピソードとデータで紹介。日本の現状と比較する。気候や地形の関係もあるので真似をすれば良いという安直な考えではないが、諸国政府の考え方から日本の私達も学べるところはたくさんあると思う。豊かさとは、「その国に、その社会に住む万物が健康に快適に生活できること」。
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バブルの時代にこんなことを考えてる人がいたんはすごいと思う。今の日本は金持ちだけど、豊かじゃない。でも、やっぱり、そんなことは分かってる人はいっぱいいると思う。大事なのはじゃあ、どうしたらいいのか。西ドイツと比較して、ドイツのようなすばらしい街づくり、福祉制度の充実をして、本当に豊かな社会にしましょうってことやろうけど、ただ、日本の欠点を並べ、ドイツと比べて批判するだけでは、説得力がないと思う。ドイツにだって問題点はあるし、日本にだっていいところはある。日本は海外のすばらしいものをすぐ真似しようとそたがるけど、結局マネって根本を理解してない机上の空論じゃ、何の意味もないよね。日本の現状を誰も考えようとせず、形だけあてはめても。その奥を考えて日本にあった形にして入れないと。ただ、この本を読んで、日本を脱出したくなった。
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1月?
[内容]
西ドイツで感じた日本との相違を踏まえ、豊かさとは何か、日本の進むべき方向に関して記述している。第一章では、日本の現状に対する筆者の問題意識―豊かさに憧れた日本は、豊かさへの道を踏み間違えたのだ―に基づき、モノ、カネの溢れる日本の現状に対し、「社会の貧しさ」というものを指摘している。第二章では、西ドイツの社会資本、社会保障制度の現状を筆者の目を通したものを中心に紹介している。具体的に紹介されているインフラは、自然環境・教育制度・老人ホーム・在宅介護・住環境などが挙げられている。とりわけ、住環境に関しては、西ドイツでは、土地に関する先買権を公的機関が持ち、住宅投資を積極に行っていたのだという。その結果、住宅の価格も日本に比べ抑えられている。
このような施策の根底には、西ドイツの国民の共通のコンセンサスとして「豊かな国民は国の財産」「公益優先主義」「社会的市場原理の貫徹」などがあると指摘。第三章では、二つの軸から豊かさ、貧しさの考察を試みている。一つ目の軸として、ガルブレイスの「ゆたかな社会」を引用しつつ、社会的な経済制度の側から「豊かさ」を論じる。もう一方の軸として、個人の生活の側から豊かさを扱う生活水準論の変遷の観点から検証している。生活水準論は、貧困調査から始まり、さまざまな観点から生活の豊さの調査を試みようとした様子が記されている。これからも、人々がモノ、カネにとらわれず豊かさを多面的に捉えようとしていたことがわかる。第四章では、「ゆとりをいけにえにした豊かさ」というテーマで、多くの人にとっての生活の中心である労働に焦点を当て、労働時間・残業・休日出勤・深夜労働が人々の生活にあたえる悪影響(非人間的な状況を生み出している!)を、具体的な時間数を挙げつつ、アンケートに基づいた結果と重ね合わせて警告している。それらを踏まえ、筆者は「労働時間の短縮をねがい、人間らしい生活をするゆとり、思考するゆとり、感じるゆとり、地域社会を作っていくゆとり、政治参加の時間を持つゆとりを得よう」していくことが大切であると述べている。第五章では、前章で触れた過酷な労働の結果、人々は何を得られたのだろうかという観点から章立てしている。それらに基づき、ここで問題として提示されているのは、住宅および住環境が生活の質に与えた影響、社会保障の欠如がもたらす国民の不安感である。第六章では、再び「いったい、なぜ、経済大国なのに私たちは豊かではないのだろうか」と問う。それに対する、筆者の解答の方向性は、まずは、共通の社会基盤の充実である。具体的には、社会保障、社会資本、労働時間の短縮などである。それぞれ違う考えの中で、人々が豊かな人生を創り出しやすくなる状況にすることが必要である。「豊かな社会の実現は、モノの方から決められるのではなく、人間のほうから決めなければならない」と主張している。
[感想]
格差社会というものが話題になっている中で、もう一度読むべき価値のある本である。ヨーロッパとの比較という点では、「ヨーロッパ型資本主義」という本も数日前に読んだが、その本が資本主義という「制度」という視点を中心に論じたのに対し、今回読��だ本は「人間」を中心に据えた視点から論じているという点で両者は違いがあったように感じる。「ゆたかさ」という漠然とした概念ではあったが筆者が描かんとするものがおぼろげながら見えたような気がする。2冊を通じやはり、感じるのはヨーロッパに学ぶべきことは多いということである。また「この国のかたち」というのは、どうあるべきなのか、このまま市場原理をさまざまな領域に推し進めて言っていいのか不安になってくる。格差という言葉ではなく、その裏に隠れている、国の方向性をしっかりと見て、考えていく必要があると思う。
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ドイツ(北欧辺りに)に移住したくなり
ました。日本は遅れているなぁ。。
でも、日本の欠点ばかりあげているので
そこは・・・。日本にだってヨーロッパ
にはない良いところ、たくさんあります。
違う視点からも見ればもっとよかった
のになぁ。
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最初は、物質的な豊かさではない、それを越えた“豊かさ”みたいなものを掲げる新書なのかと思ったら、ひたすら労働について語られていたので、ちょっと的外れだった。
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高校の時、大学推薦をもらう為にはこれを読んで、感想文を提出しないといけなっかった。
…内容を覚えてない。
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私は流行語の勝ち組、負け組と言う言葉が大嫌いである。弱者にいたわりのない米国型の冷たい国、という印象を受けるからだ。日本は拝金主義が横行し、万事が金もうけに費やされる国である。子供は出世コースを歩むために幼いころより塾通い、会社に入れば今度は不毛な決して勝者のない競争社会である。本書ではこの原因は明治維新にまで遡るという。要するに富国強兵の精神が未だに根付いており、企業内では個人の人権はなく、憲法は企業の門前まで、と書かれている。著者はこの解決には時短、人権意識の改革が必要と唱える。まさにその通りであって、未だに週40時間労働が守られている会社はほとんどない状況である。今でこそ、ワークシェアリングと言われ出しているが、これも実現にはほど遠い現状である。読んでいて、土地の異常な高騰を招き、環境破壊が繰り返され る日本という国の将来を暗く感じる。
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20年前に書かれた本だけど、
今話題、かつ行われようとしているエコをもっと前から言っていたのかと思うと、
わたしも見直さなければと、実行しようと思った本です。
家のそばの林にはせせらぎがあって、鳥やウサギがいるって、素敵じゃないですか。
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若い時によんで影響を受けたと思う。
バブルの頃の本なので、不況になるとこんな話は関係なくなるようだ。
あの当時、こういう言評はよくあった気がする。
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すばらしい。メッセージも論理構成も完璧だし、
論文ではなく本として、わかりやすい主張と問題定義、裏づけと経験論。
まさに私が考えたいことが随所に詰まっていた。
近々「豊かさの条件」も読んでみたいと思う。
「豊かさ」の定義って難しいからみんな頭を悩ませてるんだけど
少なくとも、今現在、HDIもGNPも超上位の日本は、真の意味で豊かではないんだよ!!!
この本を読む限りでは、教育の充実が近道なのかな、と感じた。
しかしうーん、教育の質というよりは、教育を取り巻く環境となんだよね。
それを考えるとエンパワーメントが直結する気もするし・・・ほかにもあるよなー。
教育の質の話ならば、日本(とか韓国)の労働者は字も読めるしマニュアルの理解力もピカイチだもん。
ただ、一部のエリート以外全員に閉塞感と劣等感を与え、エリートには常に強迫観念に悩ませる
という教育体制と社会システムなんだよー。
ここまできたら、「国民性」と割り切ってはいられません!
大きなテーマだー。。。引き続き考えることとする。
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本当の豊かさとはなにかということを考えさせられた。
ただ、日本の欠点ばかりをのべ、西ドイツにおいてもよいところばかりをのべるばかりで、論評が偏っているという感じをうけた。
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いろいろと考えさせられる本でした。というか1989年にかかれたものなのに、2000年代の今の日本にも言えるようなことが多いことに、少し驚きました。
やっぱり、日本は本当の意味では豊かではなかったのですね。