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紙の本
世情とシンクロした中東スペシャル
2001/08/29 15:07
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投稿者:神楽坂 - この投稿者のレビュー一覧を見る
1990年。バブル経済絶頂の中、再び中東危機が訪れていた。サブタイトルは「中東危機は人類破局への序曲」で、「中東」には「フセイン」とルビが打たれている。なんと、ノストラダムスはフセイン大統領の出現をも予言していたのだ。
著者が1980年代に起こると予想した破滅的な出来事は、ことごとく外れてきたが、中東危機については現実のものになってしまった。大地震、火山の噴火、その他の大事故、大災害も、当たったといえば当たったのだが、予言というには漠然としすぎていた。
新発見の予言詩によれば、1999年から2012年は人類にとって空白の期間だそうで、それを過ぎれば安泰らしい。大予言の内容(というより解釈?)は聖書の中の予言(預言というべきか)と重複しており、著者がキリスト教の思想を大きく取り上げたのも納得できる。ただ、イエス・キリストの再臨という話にまで及ぶと、これまでの大預言シリーズから逸脱した印象を受ける。キリスト教徒には、ノストラダムスの予言よりも自然に受け入れられるのかもしれないが。
イラクの毒ガス兵器など、現実的な問題を取り上げている点は、もっと評価されていいと思う。