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紙の本
世界の古書店 (丸善ライブラリー)
著者 川成 洋 (編)
古書との出逢いも「一期一会」なりと頑なに信ずる愛書家たちが、外国での古書渉猟や古書店散策にまつわるユニークかつ熱情的な話を綴り、世界の古書店を紹介する。【「TRC MAR...
世界の古書店 (丸善ライブラリー)
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商品説明
古書との出逢いも「一期一会」なりと頑なに信ずる愛書家たちが、外国での古書渉猟や古書店散策にまつわるユニークかつ熱情的な話を綴り、世界の古書店を紹介する。【「TRC MARC」の商品解説】
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「古書店なくしてなんの大学街」
2004/03/24 20:10
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投稿者:成瀬 洋一郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
書名から古書店ガイドみたいなものかと思ったけれど、ちょっと違いました。どちらかといえば、ゴールドストーン夫妻の『古書店めぐりは夫婦で』のように、世界各地の古書店や古書店主や古書にまつわるエピソードを、数人の執筆陣が書き連ねた形式のエッセイ集です。
ある章はイギリスのひなびた山村に突然出現した古書店街ヘイ・オン・ワイの探訪記であり、ある章はバスクの民族運動に巻き込まれた古書店の思い出であったりします。またドイツやイタリアでの古書店の探し方や購入方法が書かれていたかと思えば、サッチャーの政策によって大学の財政が悪化したため無数の古書店が消えてしまったケンブリッジやナチスの迫害によって古書取引のメッカとしての輝きを失ったミュンヘンについても言及されています。
こうやってぱらぱらと、さまざまなエピソードを眺めていくのは楽しいですね。イギリス、アメリカ、ロシア、オーストリア、アルゼンチンと、世界のあちらこちらでの話が紹介されていますので、読んでいるだけで世界旅行をしているような気持ちにもなります。
ただ1つだけ気になったのは、「(日本では)小さな町を訪ねても、本屋と古本屋、貸本屋といった店のない町は珍しい」と書かれた一節があったことです。ちょっと「貸本屋」というのはないよなあ……と思ったのです。図書館ならわかりますけどね。思わず奥付を見たら発行は平成6年。10年前ですか……つい最近までは、そういうたとえに挙げられるくらい貸本屋が生き残っていたのですね。
そこで今度は日本という国の書店事情についても思いめぐらしてしまったのでした。