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紙の本
舞台でね。
2002/07/31 17:37
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:絵師K - この投稿者のレビュー一覧を見る
自動車教習所で合宿する男女を描いた戯曲である。実際の舞台を見ていな
いのに戯曲だけであれこれ書くのも申し訳ない気がしないでもないが、書く
ことにする。
これを舞台で見たかったというのが率直な感想である。一読しただけでは
微妙なニュアンスが理解できない部分があった。そこを舞台で見たかった。
私も合宿で免許を取得したクチであるが、男女は宿舎が別々になっていて
男はタコ部屋である。出来ることならいち早く卒検を通って帰りたい気持ち
が強く、恋愛などという感情は湧かなかった。その点、ここで描かれる男女
は交流があり、しかし誰もがどこか牽制しあっていて深い関係になるわけで
もない。「始まらないが、着実に何かが始まっている」という矛盾を孕んだ
表現をさせてもらうが、そんなモンモンとした人間関係が、どうも私を消化
不良にする。