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闇の操人形 (講談社文庫)
闇の操人形
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紙の本
悪意の染み
2002/01/22 22:40
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投稿者:いち - この投稿者のレビュー一覧を見る
物語は、同じマンションに住む3人の女を時間を追って描いている。マンションの中で絡み合う人間関係。徐々に広がる染みのように、ひとたび宿ったら離れない悪意。追い詰められた主婦が爆発するまでがひたひたとつづられている。
マンションの上階に、どうしても好きになれないタイプの女が引っ越してきたらどうなるか? 最初の命題はとてもありがちだが、たしかに、先に住んでいる住人は越してくる回りの住人を選ぶ事ができない。ましてや外に出る事がほとんどない専業主婦の那美子にとって、常識のない、子供が子供を産むような妊婦が引っ越してきた事は、巨大なストレスの種となる。なぜなら、彼女には子供がいなかったから。こうして、彼女は悪意を抱き始めるが、その悪意は何物かに操られ「抱かされた」物だった。
初めてこの作者の作品を読んだのだが、「しゃべくり探偵」のイメージがつよくて、コミカルな作風なのだと思っていたが、大間違い。背筋に忍び寄って、読了するまで離れない、重い話であった。
今まで、特別好きな好きな作品と言うわけでもないのに(失礼!)どうしても読むことがやめられなかった本には、宮部みゆきの「理由」とか小野不由美の「屍鬼」とかだったが、それに似た感じ? ちょっと、比べるところが違っているかも知れないが。の作品です。