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紙の本
登場人物は魅力的だが、タニス.リーっぽくない
2001/08/02 11:22
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投稿者:ちゃうちゃう - この投稿者のレビュー一覧を見る
美貌の青年ダニエルは、人生の放浪の旅の途中で一つのダイアモンドを手に入れる。
「月」に支配されたそのダイアモンドの威力で、彼が変貌を遂げるのは、理性もなにもない凶悪凶暴な魔物。殺戮を繰り返すダニエルが、自分自身に気がついたとき、そのダイモンドは失われてしまっていた。故郷であるイギリスの我が家に帰ったとき、そのダイアモンドの行方が美しい女性ローラとその伴侶の手に渡っていることを知る。
官能的な恋愛描写と登場人物の美貌の表現は、作者タニス.リーお得意の手法が見えるが、全体の流れとしてみるとヤマバがなく、救いようのない殺戮の現場だけが残るちょっと物足りない感じ。出だしの異国情緒たっぷりな、濃厚な乳香の匂いがしそうな雰囲気は「オリエンタル調」満々で良かったのだが、イギリスの重い鈍重な荘園の場面になってからは、ずっと中だるみの感。もう少し、魅力的な登場人物を生かして欲しかった。残念。