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商品説明
「大丈夫だよ」と言葉で伝えるかわりに、周囲を笑わせることで「大丈夫」を伝えるのが関西人。「忘れるくらいなら、笑ってほしい」。笑いをバネに乗り切った、阪神・淡路大震災のユーモア名言録。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
一家に一冊・家内安全
2003/05/20 15:12
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投稿者:まんでりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
その二日前、千葉県は柏の雀荘で神戸大学の学生と麻雀を打っていた。
いつもならツキに任せて大勝をすると言われていたその学生は、その日に限って負けが込んでいた。
「あともう半チャン」を繰り返して終電もなくなった。
「今日はどうあがいてもアカンで」と言って後日、雪辱戦をやってはと言い聞かせて最後の半チャンに入った。
相変わらず手が悪いようであがれない、振り込むを繰り返し、オーラスを迎えた。
最後も手は悪そうだった。
私は国士気配を感じて慎重に打っていた。
「ツモ」
あまり力の入らない声がした。
国士無双、役満である。
しかし2位止まりだった。
「疲れた」と言って、彼はすっかり打ちのめされて帰った。
彼は翌日予定していた友人たちとの飲み会を一日ずらし、飲み過ぎて風邪を引き、寮に戻るのをさらに一日遅らせることにした。
一緒に戻る予定だった友人は、一足先に立って、そのままあの世に旅立った。
一瞬のうちに寮の下敷きになったらしい。
あの学生のツキはやはり太かったのだ。
「天災は忘れた頃にやって来る」
阪神淡路大震災の記憶もそろそろ薄れかけてきたのではなかろうか?
オウム真理教のほうは、まだ折に触れて取り沙汰されるのではあるが。
私はこの本をトイレに置いて毎日読む。
出たものは流しても記憶は流さないようにするためである。
まとまったものはなかなか読めないが、この本のように小話風にまとめてあると用を足す間にひとつは読める。
忘れてはならないことはこのように細切れにして少しずつ読めるようにしてあるのがよい。
一家に一冊、家内安全である。